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【 ベタオリ論 】 そのⅱ

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【 ベタオリ論 】 そのⅱ 

 

 【 ベタオリ論 】 第2回。
 今回から状況別にパターン分けをして、各々の【 ベタオリ論 】の各論をみていこう。
 
 ある打ち手の現在の放銃率を僕の独断と偏見でランク分けした場合、
 
 12.5% 以下 ・・・ きちんとオリられている打ち手。和了率が高ければ激強
 ~ 15.0%  ・・・ 勝負とオリの区別がついている。まあフツーのランク
 ~ 17.5%  ・・・ 結構ムダな放銃が多い。形式聴牌で振り込むのもこのくらいの人
 17.5% 以上 ・・・ かなりツッパリ気味。まあオチツケ
 
 と見ている。
 
 和了率との絡みがあるので一概には言えないが、概ねこんなところであろう。
 勝負に行かないのであれば、放銃率は一番上の12.5%以下を目指そう。
 単純に半荘で一回以下、東風で2戦に一回以下である。連荘があるのでやや変わるが、それくらいの
 放銃率を心がけて打てば自然と勝率も上がる。
 
 ベタオリの際に最も難しいのは、相手が聴牌しているかどうか見極めることだ。
 
 聴牌していない相手には何を切っても通る。当たり前のことではあるが。
 
 誰でもわかる聴牌は以下の二つ。
 
 ○ 裸単騎
 ○ リーチ
 
 そこで今回は、リーチに対する【 ベタオリ論 】をみてみよう。
 これは他のベタオリの基礎となる部分でもある。
 
 一人のリーチ者に対するベタオリには2つの方法がある。
 
 ○ デジタルベタオリ
 ○ 読みを使用したベタオリ
 
 一言苦言を申し上げるが、常に相手の当たり牌を読もうとするのは初心者のやることである。
 読めること自体はそれはそれで便利ではあるが、【 読みを判断基準とする 】かどうかが前提として
 まずあるし、結果的に相手の待ち牌をピタリと止めて喜ぶのは初心者の証拠である。
 本来的には当たり牌を掴まされた状態、ひいてはその牌を使い切れない状態に不満を覚えるべきである。
 
 で、【 読みを使用したベタオリ 】に関してはかなり後に記述していきたい。
 今回は【 デジタルベタオリ 】を考察してみよう。
 
 【 デジタルベタオリ 】の定義は、
 
 ○ 相手の面子頻度の少ない牌を、その安全度の高い順から切ることにより放銃を避ける
 
 というもの。
 
 4面子1雀頭を構成した手牌は、河に捨てられた牌の情報を加味すると、最終的な待ちになりやすい牌・なりにくい牌が段階的に分けられる。
 これは統計的に得られた情報であり、100%は過信できないなのだが、何事にも100%を求めるのは贅沢であろう。
 
 では早速その詳細をみてみよう。
 
 【 デジタルベタオリ 】の骨子は、牌の持つ【 安全度 】である。
 単純にランク分けしてるのでまずはそれを参考にしていただきたい。
 
 

ランクⅰ

現物

   
ランクⅱ

2枚以上切れた役牌

スジ19牌

1枚以上切れたオタ風牌

ランクⅲ

0枚以上切れたオタ風

両スジ切れ456牌

 
ランクⅳ

1枚切れ役牌

スジ28牌

スジ37牌

ランクⅴ

0枚以上切れた役牌

リーチ宣言牌または直前のスジ28牌

 
ランクⅵ

リーチ宣言牌または直前のスジ37牌

無スジ19牌

 
ランクⅶ

片スジ456牌

ドラ役牌

 
ランクⅷ

無スジ28牌

無スジ37牌

 
ランクⅸ

無スジ456牌

   

 
 
 同じ【 スジ 】でも安全度に差があるのがおわかりだろうか。
 かじっただけの読みを多用する人は、『 カンチャン待ちやシャボ待ちは読めない 』と称するが、実際の聴牌にはやはり傾向があるのである。
 同じ『 非リャンメン 』でも
 
 19 > 28 > 37 > 456
 
 という図式は成り立つ。実際の最多待ちは 36待ちと 47待ちであり、ついで 25待ちまたは 58待ちが多い。
 
 では各ランクについて解説しよう。
 
 ○ ランクⅰ
 『 現物 』
 
 当然安全である。
 
 ○ ランクⅱ
 『 2枚以上切れた役牌 』『 1枚以上切れたオタ風牌 』『 スジ19牌 』
 
 単騎待ちかシャボ待ちしかない。基本的に高い手にもなりにくい。
 
 ○ ランクⅲ
 『 0枚以上切れたオタ風 』
 
 意外にない。振っても安いこと多し。
 
 『 両スジ切れ456牌 』
 
 同じカンチャン待ちにしても37や28と比べるとリーチするかどうか躊躇することが多い。
 両スジが切れて456カンチャン待ちになるケースは比較的少ない。
 
 ○ ランクⅳ
 
 『 1枚切れ役牌 』『 スジ28牌 』『 スジ37牌 』
 
 スジの2837であればペンチャンかカンチャンしかない。
 そこそこ安全だがそれなりに危険がつきまとう。
 だがこれより下のランクに比べればまだまし。
 
 ○ ランクⅴ
 
 『 0枚以上切れた役牌 』『 リーチ宣言牌または直前のスジ28牌 』
 
 40%ほどはリャンメンでない待ちの傾向がある。どうしてもというときは通すことがある。
 イッパツなどでは明らかに切るべき牌ではない。
 リャンカン残りなどの危険性を考えると安全度は低い。
 
 ○ ランクⅵ
 
 『 リーチ宣言牌または直前のスジ37牌 』『 無スジ19牌 』
 
 同じ条件で28より37の方が危険なのは赤牌の影響があるから。
 135で5が赤のときは35で受ける場合がある。
 246なら躊躇なく6切りで、37の方が安全度が若干低い。
 また、19牌ならカンチャン・ペンチャンがなくややマシ。それでもリャンメンがかなり危険。
 
 ○ ランクⅶ
 
 『 片スジ456牌 』『 ドラ役牌 』
 
 上記の理由により、1が切られている4の危険性は、赤牌ナシに比べると高い。
 まー無スジよりはマシな程度。
 ドラ役牌は鳴けずに残っていたり単騎の可能性が捨てきれず危険。
 図々しく待っている人は思ったよりも多い。僕もそうですが。
 
 ○ ランクⅷ
 
 『 無スジ28牌 』『 無スジ37牌 』
 
 いわゆる危険領域である。
 こういう牌を切るときは、その判断に見合った勝負時にしよう。
 手牌構成に不必要だからという理由でこのあたりの牌を切るのは麻雀のセンスに欠けている。
 
 ○ ランクⅸ
 
 『 無スジ456牌 』
 
 あらゆる待ちが可能で、赤牌絡みになることも多い。
 
 以上が【 デジタルベタオリ 】の骨子である。
 まずはこの表を暗記しよう。そして安全度が高い順に切っていけば自ずと放銃は減る。
 
 【 デジタルベタオリ 】のメリットは、たいがいの局面で使用可能なこと。
 オリると判断したときにこの順序を守っていれば自然他者のダマテンに振り込むことも少なくなる。
 
 デメリットとしては、特殊待ちにやや弱いこと。
 特にチートイツには弱い。出やすい待ちにしておくのはある意味当然だからだ。
 また、ランクⅱの2枚以上切れた役牌だからといって、やはり国士無双に振り込んではいけない。
 そういう意味では、【 読みを使用したベタオリ 】も必要ではある。
 
 【 スジ 】についてわからない場合は【 安全牌 】編の【 スジ 】を参考にしていただきたい。
 
 次回は同ランク内での順序や留意点をみてみよう。


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