２か月女児を暴行し死なせる、２４歳を容疑で逮捕
生後２か月半の長女に暴行を加え死亡させたとして、山口県警下松署は５日、同県下松市末武中、
運転代行業者従業員尼田典征(あまたのりゆき)容疑者（２４）を傷害致死容疑で逮捕した。
発表によると、尼田容疑者は９月３日朝、自宅２階の寝室で長女の麻実(まみ)ちゃん（当時生後７６日）
の頭を殴り、頭蓋骨を陥没骨折させて急性脳腫脹(しゅちょう)で死亡させた疑い。
「泣き声にイライラして殴った」と容疑を認めているという。
尼田容疑者は９月３日午前４時頃、勤務先から帰宅し、犯行に及んだとみられる。同８時３５分頃、
妻（１９）が「子どもが息をしていない」と１１９番し、搬送先の同県周南市内の病院で死亡が確認された。
同病院が県警に届け出て発覚した。頭部のほかには目立ったあざなど外傷はなかったという。
同容疑者は母親、妻、麻実ちゃんらと５人暮らし。麻実ちゃんは結婚前の妻と別の男性との子供だった。
（2011年12月6日 読売新聞）
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20111206-OYS1T00200.htm
「実子でなく腹立つ」女児暴行疑い逮捕の男供述
生後２か月半の長女を死亡させたとして、山口県警に傷害致死容疑で逮捕された
同県下松市末武中(すえたけなか)、運転代行会社従業員尼田典征(あまたのりゆき)容疑者（２４）が
「実子ではない長女が泣き続け、腹が立った」と供述していることが捜査関係者への取材で６日わかった。
県警は尼田容疑者が血縁関係がない長女に愛情がわかず、犯行に及んだとみて追及している。
県警によると、尼田容疑者は９月３日朝、自宅寝室で長女の麻実(まみ)ちゃん（当時生後７６日）の
頭を素手で殴り、頭蓋骨を陥没骨折させて死亡させた疑い。
当時、寝室には麻実ちゃんのほかに妻（１９）もいた。
調べに対し、妻は「子供を誤って落とした。ベッドの縁で頭をぶつけて死んだ」と説明しているという。
同容疑者は今年に入って結婚。妻はすでに妊娠していたが、同容疑者は結婚当初、
麻実ちゃんが別の男性との間の子供だとは知らなかったとしている。妻は６月２０日に出産した。
（2011年12月6日 読売新聞）
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20111206-OYS1T00843.htm
県は虐待死検証委設置
下松市で、生後２か月半の尼田麻実(あまたまみ)ちゃんを死亡させたとして
父親の尼田典征(のりゆき)容疑者（２４）が傷害致死容疑で逮捕された事件は、
市が子育てを見守っていたさなかに起きた。担当者らは「手は尽くしたが……」と悔やみ、
県は虐待の死亡事例検証委員会の設置を決めた。（緒方裕明、清島愛）
「父親（尼田容疑者）は『頑張って育てます』と言っていた。残念でならない」。
下松市の原田克則・児童家庭課長は６日、苦渋に満ちた表情で語った。
原田課長は事件４日前の８月３０日に市役所で尼田容疑者と妻（１９）の２人と面談したばかりだった。
県周南児童相談所（児相）や下松市などによると、尼田容疑者の親族が６月２１日、
児相に「若い２人に育児ができるか心配」などと相談。
児相と市が協議し、市の保健師が定期的に自宅を訪問して子育てを見守ることを決めた。
市は８月３０日まで計１１回、尼田容疑者や妻らと面会し、育児へのアドバイスを実施。
うち、６回は自宅を訪れ、麻実ちゃんの服を脱がせて体重測定を行った。
その際、あざやけがなど虐待の兆候は見られず、体重も順調に増えていたという。
児相の藤井修所長も「経済面や親が若い点などを考慮し、特別に対応してきただけに、
麻実ちゃんの死はショック」と残念がる。
事件が起きた自宅は、ＪＲ下松駅の北西約３キロの住宅と工場が混在する地域にある。
近くの住民らによると、尼田容疑者一家は２年程前から現在の借家に住んでおり、
近所付き合いはほとんどなかったという。
近所の女性（６８）は「赤ちゃんやお嫁さんがいるなんて、今回初めて知った」と話した。
別の女性は、麻実ちゃんについて「『抱かれていて誤って頭を打って死んでしまった』と、
（尼田容疑者の）母親が話していた。気の毒な話と思っていたが、まさか事件とは」と驚いていた。
県が設置を決めた死亡事例検証委員会は、２００４年の検証制度導入以来初めて。
県こども未来課によると、委員は医師、弁護士、学識経験者ら民間の５人で、
関係者の対応などを検証し、再発防止策を探る。
（2011年12月7日 読売新聞）
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamaguchi/news/20111206-OYT8T01276.htm
