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「練習用」(2014/10/10 (金) 23:24:22) の最新版変更点
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「・・・タクトだね」
それまで黙って考え込んでいた奏が頷きながら言った。
「だな!タクトだな」
隣で同じく考え込んでいた立花も頷いた。
「うんうん、やっぱりタクトだね」
またまた奏が力強く頷いた。
「そうだな!タクトしかいないな」
立花もうんうんうん、と満足そうに頷いた。
「奏も立花もどうしたのですか」
「あ、雫」
「おお、雫も一緒に行くか」
「はい?行くとは一体…。それよりもお二人とも先ほどからタクトさんの名前を叫ばれていましたが何かあったのですか?」
雫のしごくもっともな問いに対し
「ああ!」
「別に何もないぞ?」
「はぁ…いまいち呑み込めませんが」
奏と立花との付き合いが長い雫だが、この二人の間に流れる特有の雰囲気はいまいち掴み兼ねる。
多分今後もそれは変わらないだろう。
「大丈夫さ。行こうぜ!」
「そうだそうだ」
「あ。ちょ…どこに連れて行くのですか? ああ…」
「で?」
艦長室。
シートでパソコンをカタカタと打ちながら不知火タクトが口を開く。
「A組三人組がなんで勢ぞろいでやってきたんだ?」
「仕方ないさ。皆タクトの魅力には勝てないんだよ」
「ああ、タクトだからな」
奏と立花が当たり前のことを言うなよ、とばかりにタクトを見る。
「なんだそれは。意味がわからないんだが」
満更でもなさそうにタクトが照れ笑う。
「と、とにかく用があるならさっさとしろ。俺は仕事中なんだ」
コーヒーをすすりながらタクトがため息をつく。
「そうだな。じゃあ本題に入ろうか」
奏と立花が頷きあいながら
「タクト。愛を叫んでみてよ」
「ぶぅーーーーーっっっ!!!」
「うわ汚いぞ!?」
タクトが噴出したコーヒーがちょうど前に座っていた立花に直撃した。
「いや、さっきから立花と話してたんだけど、俺たちの中で一番情熱的に愛を叫びそうにないのって誰かなって話になって」
「これはもうタクトしかいないな、というわけなんだぞ」
眼をキラキラさせながらタクトに顔を近づける二人に心底あきれ返ったようにタクトは口元を拭きながら
「しょーもなさすぎるぞ…」
「なるほど…」
今まで黙っていた雫だが
「一理ありますわね。タクトさん!」
「いや雫お前までもか」
「なーいいじゃんタクトー。叫んでみてよー」
「誰が言うか!」
「そうだぞー気になるぞー。誰が好きなんだよー」
「というか話がずれてきてるぞ」
「えー、だって俺らの中で人を好きになりそうにないのってタクトだけじゃんさ」
「そうですわね。人の心がわからぬ方が指揮官を務められるのでしょうか」
奏と雫がタクトさん残念な人だねって感じでタクトを見下ろしながら首を振る。
「お前ら今相当失礼なこと言ったぞ…。大体何を根拠にだな…」
「例えば奏だったらー」
『よ、よかったらこのチケット二つあってさ。一緒にガンコレ見に行こう』
「爽やかボイスですわ」
「デートなのにゲーセンイベントに誘うなよ!?」
「立花だったら」
『私は君にときめいた。この気持ちまさしく愛だ!』
「さすが立花。情熱的だね!」
「いや立花そんな小難しいこと言わないだろ!?」
「雫だったら」
『わわわ私のおおおお嫁さんになってください!』
「いやー男でこれ言われたら萌え萌えだよね~」
「いやつっこむところそこじゃないだろ!?」
「アリソンだったら」
『艦長LOVEデース!!!』
「いつもどおりだね!」
「いつもどおりだな…」
「ひろしだったら」
「ああ、そろそろおでんに熱燗のあう時代になってきたぜっと。おかみさん、熱燗と俺の大好きなダイコン頼むよ」
「うんうん。しぶいよね!」
「もはや人ですらないけどな!?」
「とまぁ、大体皆想像できるんだけどさ。こうやって検証していくとタクトだけどーしても思い浮かばないんだよね」
「タクトはそういう感情が欠落してるっぽいからな」
「私、気になります」
ワクワクドキドキと3人そろって期待の眼差しを向けられたタクト。
タジタジと一歩二歩後退し、ついに壁際に追い詰められそして…
「い、言わないぞ」
「えー!言わないのー?」
「言わないからな!」
「こんなにお願いしてるのにー!」
「言わないったら言わないからな!」
「タクトさん後生ですから…」
壁に阻まれもう逃げ場はない。
3人はタクトへとにじり寄ってくる。
タクトは意を決しついに覚悟を決め、そして…
「知らん。俺は忙しいんだ。帰れ!!」
「ウワータクトガオコッタ‐‼」
ドタバタバター
3人は逃げ出した。
「ゼーハーゼーハー」
「Why!? 何か大きな声がシマシタが、何かあったんデースカ?」
怒声を聞きつけたのかぴょこっとドアからアリソンが顔を覗かせ、部屋に入ってきた。
「艦長顔真っ赤デースよ?」
アリソンがじーっとタクトの顔を覗き込んでくる。
なぜかさらに顔が真っ赤になるのを自覚しながらタクトはアリソンから顔をそむけながら
「な、なんでもない…///」
「デモデモ。もしかしたら熱がー」
前髪をあげながら自分のおでこをタクトのおでこにくっつけようとアリソンが顔を近づけそして…
「な、なんでもないんだからさっさと部屋から出てけー!!」
「エー!?」
ワケガワカラナイヨ、と戸惑いながらアリソンはそのまま部屋から出て行こうとしてその姿を見てタクトは
「あー、アリソン、あ、あの、な?」
「ン?」
振り向くアリソンに
ゴホンゴホン、とわざとらしく咳き込みながらタクトは…
「ワクワク」
「…お前ら、そこで何をしている?」
ドアの陰からこちらを覗き込んでいる3人の視線に冷たい視線を送った。
「キャータクトガオコッター」
「・・・ハァ」
「???」
今度こそ逃げていく3人をため息をつきながら見送るタクトとさすがの状況把握能力をもってしても全く状況が把握できていないアリソンだけが残された。
ちゃんちゃん。
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