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月面移民暦(略:月歴)216年 第一次月面移民から200年余りがたった現在、月は大きく二つの勢力に分かれていた。 第一次月面移民団の子孫たちからなる月面国家と、地球連合制定後連合主導で行われた第二次移民団からなる連合国。 連合は月面の地球側半分を、月面政府は外宇宙側半分を支配下に置いている。 月面移民の歴史 西暦2128年、人口増加や環境汚染、資源の枯渇が深刻化していた地球で、多国籍プロジェクト『大規模月面移民計画』が発表される。(のちにこの年は月面移民暦元年となる。) 大規模な月面テラフォーミングにより、月面を定住可能な土地へ変えるとともに、その技術により地球環境の改善も視野に入れた計画だった。 しかし、計画は当初から困難の連続だった、月面という過酷な環境を人間が定住可能な環境へ作り替えるという作業は困難を極めた。 西暦2129年(月歴11年)『大規模月面移民計画』発表から11年、この年『第一次月面移住』が始まる。 しかしこれは、なかなか具体的な成果が上がらず焦るプロジェクトチームが強引に推し進めた結果、月面コロニーにて大規模な事故を起こし、第一次移民の約半数が死亡するという悲惨な結果をもたらすこととなる。 この件以降、『大規模月面移民計画』の規模は大幅に縮小され、これから一世紀の間忘れられることとなる。 西暦2199年(月歴81年)、西暦2100年代後半から地球は温暖化から急速な寒冷化が始まり、食糧問題が深刻化し、世界人口は減少、ついに22世紀の終わり地球で生存圏をかけた大規模な世界大戦(生存戦争)が勃発する。 この世界大戦は、約30年の歳月と、世界人口の3分の2、地球環境のより一層の汚染という代償を払い終結。 西暦2234年(月歴116年)地球人類はこの戦いを契機に『地球連合』を立ち上げ、国家や宗教、民族を越えようやく統一される。この年を地球では『新地球暦元年』と呼ぶ。 一方。月では、『第一次月面移住』の失敗によりプロジェクトの大幅な縮小されたものの、プロジェクト凍結までには至らず、細々とではあるが計画は進行していた。 西暦2100年代前半は、地球から運ばれる物資がなければ月での生活は成り立たないものだった。 だが、西暦2100年代後半には、月面での食糧生産の確立、月面コロニーの新造と続々と成果を出すまでになり、ついには地球に依存しない生活の確保が目前となっていた。 そんな折、西暦2199年(月歴81年)この年始まった地球での生存戦争により、月と地球を唯一つないでいた地球側の計画本部が破壊され、月と地球が完全に遮断されてしまう。これにより月は完全な自給自足の生活を余儀なくされる。 そして、月歴100年(西暦2218年)、安定した生活を確保しつつあった月では、月面移民開始から100年という区切りとなるこの年、第一回月面議会選挙を実施し『月面国家』を正式に立ち上げる。 地球との交流が断絶して約20年、『大規模月面移民計画』が発表されてから一世紀、ようやく月面は人類が生存可能な場所へと変わったのだった。 西暦2240年、月歴122年、新地球暦7年、『地球連合』発足から6年、もともとの環境破壊と戦禍により地球での人類が生存可能な土地は限られていた。戦争から6年で一通りの混乱期を脱した地球だったが、いまだ横たわる生存圏の問題は連合政府を悩ませていた。 そんな折、地球連合政府は過去の資料から、『大規模月面移住計画』を見つけそれをもとに、『第二次月面移住計画』を打ち出す。 そして、地球側は月の調査に乗り出す。 戦禍によって、地球成層圏には多くのスペースデブリが存在し、地表付近は戦時下に使用されたレーダー妨害のための粒子によって、無線システムの著しい機能不全を起こしており、地表から月の観察すら困難な状況だった。 そのため、地球連合が月面国家の存在を知るまでには『第二次月面移住計画』発表から5年の歳月を要してしまった。 このことが、のちの悲劇へとつながることとなる。 西暦2245年、月歴127年、新地球暦12年、地球連合政府と月面国家政府はようやく互いを認識する。 しかし、これが悲劇の始まりだった。 地球連合政府は、当初『第一次月面移住計画』の成功を喜び、月面国家を称賛した。 しかし、月面国家政府が『第二次月面移住』を認めなかったことで両者の関係は即座に破綻した。 当時、月もようやく生活が可能になった状態であり、移民の受け入れが可能な状況にはなかった。 4年の歳月をかけた両者の交渉は、決裂という最悪の結果を迎えた。 そして、西暦2249年、月歴131年、新地球暦16年、地球連合政府は強引に『第二次月面移住計画』を実行、移民船団と同時に人型戦術機BRを投入し、月面コロニーの3つを武力で占拠、月は地球の植民地であるという思想の元、強引な移民政策を推し進めた。 これに対して、月面国家も抵抗を見せる。 第一次月面戦争の開戦である。地球側は幾多の戦争を経験していたこともあり、地表、宇宙空間どちらでも運用可能なBRという兵器を運用していた。地表と宇宙空間のちょうど中間のような月面という場所はBRの運用に適しており、戦闘は地球連合側の圧倒的有利で進んでいた。 地球連合軍は、瞬く間に月面コロニーの約半数を占拠し月面の完全支配も目前かと思われていた。 しかし、 西暦2252年、月歴134年、新地球暦19年、月面コロニーの一つ『ティコ』にて、重力制御装置の暴走が起こり、月面コローの一つが消滅する。これは地球連合軍の占拠に合わせて行われた月面国家のテロであった。 のちに『血の月面(ブラッドムーン)事件』と呼ばれる出来事であり、これを機に、地球連合と月面国家の間で停戦が結ばれた。 当時、地球連合は月面コロニーの技術を完全に解析できておらず、コロニーを新造することができなかった。 そのため、月面コロニーを武器にする月面国家側のやり方に対処する方法がなかった。 月面国家は、これまで自分たちが長い時間をかけて築き上げてきた月面コロニーすら武器とせざるを得ないところまで追い込まれており、双方にとってこれ以上の戦争の継続は無意味だった。 西暦2254年、月歴136年、新地球暦21年、停戦協定が結ばれ、月は地球側半分を地球連合が、外宇宙側半分を月面国家が支配する状態になった。 その後、月面国家では戦術兵器BRの開発が、連合では重力制御装置の解析が行われ、両者の関係は冷え込んだまま現在に至る。

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