地下妄の手記 秋庭算

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「予算×1/2=予算×0.07~0.1」

秋庭氏は再三に亘り、地下鉄建設の予算の半分が、土地所有者への補償に消えていると宣れております。
例えば、

   地下鉄や地下通路がこのように市街地の下をとおると、その土地の所有者
には、地価の三分の一程度が支払われる。地下補償と呼ばれる制度である。
土地の所有者にしてみれば、そのくらいの補償は当然のことなのだろうが、
このあたりの地価の高さを思い浮かべれば、途方もない額にのぼるとすぐ
に見当がつく。
地下鉄が私有地の端を通過すれば、補償は億単位である。
私有地を横断、縦断したときは、それにゼロが一つ加わるだろう。

   このような補償は、当然のことながら、地下鉄の建設費のなかに含まれて
いる。

   地下鉄の建設費が膨大な額にのぼることはよく知られているが、実は、
その半分は地下補償である。
地下鉄のルートが決定した瞬間、何も工事などしないうちから、予算の
半分が消えているのである。
「写真と地図で読む!帝都東京地下の謎」26~27頁(秋庭俊著
2004年5月洋泉社刊)

あるいは、

   いま、地下鉄が道路をはずれると、土地の所有者に補償が支払われている。
補償額は土地の値段の三分の一ほどである。最近、地下鉄の建設費は一千
億から二千億くらいだが、その約半分はこの地下補償に消えている。
半蔵門線や大江戸線のルートを眺めていると、なぜ、ここで道路の下を走
らないのか、地下補償を払うためにこのようなルートにしたのか、などと
疑いたくなってくるような場所も多い。
「帝都東京・地下の謎86」(秋庭俊著
2005年2月洋泉社刊)

とお書きになっております。

まぁ、しかし「地下補償」と言う言葉以外は、全部嘘ですね。

嘘ではないと仰るのなら、お尋ねしましょう。

 1.地下補償の額が土地の値段の三分の一と言う根拠は何ですか?
制度と言うからには三分の一程度と言う記述が法令等にあるのですか?
地下補償の額の決定ってすごく複雑なんじゃないのかな?
買い取る場合だってあるだろうし、借地ってことだとしても、土地の
用途、利用形態、それらの阻害率、とか色々あるから地下だけの借地権
料ったって、底地と借地五分五分の評価ってことだってあるだろうし。
評価の方法ってのはある程度規定化できたとしても、結果として額の率
まで言えるのかな?
あるいは、収用委員会の裁決例を統計的に処理したら三分の一に収斂した
とでも?でもそれは、元の土地の価格が明らかな場合でないと三分の一と
判りませんよね。補償として支払われた額と元の土地の価格と、両方の
記録があるのですよね。きっと。

 2.「最近、地下鉄の建設費は一千億から二千億くらい」って、根拠は何
ですか?

 3.地下鉄の建設費の半分が地下補償に消えると書かれていますが、根拠は
何ですか?
予算の半分と言うからには、明らかにされている建設費から支弁されて
いますよね、補償額。
表に出ない金は予算とは言いませんものね。しかも、地下鉄建設は財投
とか、地下鉄債券とか、地方債とか、公的に集めたり借りたりした金
ですよね。政府組織で怪しいかも知れませんが、会計検査院と言う所の
監査をくぐってるんですよね。予算も決算も。
そして、地下鉄の様な恒久的な構築物の場合、地下補償って、土地の買
取か、区分地上権の設定と言う、実質的な地上権の買取の事だと思うん
だが。
一般に地下鉄建設時の土地に係わる支出は「用地費」ってことで良い
ですか?他に有るんなら言ってくださいね。

「1.」については私、法令も、三分の一程度の複数の実例も発見できなかった

んですが。何処にあるんでしょう?

「2.、3.」については、「帝都高速度交通営団史」の「免許」の表の隣の
ページに「建設費」の表がありましたんで挙げときますが、センセの戯言と全然
違うんですけど。
建設費の額「一千億から二千億くらい」ってな数字何処にあるんでしょうか?
「用地費」と「建設費」の半分が「用地費」って割合も。
この表については、一次資料が同じみたいですから喰い違いが無いのは当たり前
かもしれませんが、「営団地下鉄工事の積算」(藤田修照編 1976年 経済調査
会刊)の建設費の表や、各建設史の毎年の建設費支出の表の合算とほぼ一致しま
すんで、まぁ、正しいんじゃないかと思いますね。

しかも、用地費ってなかには千代田線で言えば綾瀬の、有楽町線で言えば和光の
車庫の用地取得費用も含まれているようなんですけど。


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