「蒼弓ノート」 別館

マルチフォーマット・リスニングテスト 64kbps

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ao

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先にお知らせした、64kbpsでのテストが終了しました。
http://www.listening-tests.info/mf-64-1/results.htm

結果はちょっと残念でしたが、平均的なリスナーの評価と考えれば妥当でしょう。

ちなみに自分でやってみた結果(参加はしてません)の統計分析
FRIEDMAN version 1.24 (Jan 17, 2002) http://ff123.net/
Tukey HSD analysis

Number of listeners: 18
Critical significance:  0.05
Tukey's HSD:   0.620

Means:

HA       HE-AAC   Vorbis   WMApro   LA       
  4.56     3.81     3.81     3.59     1.35   

-------------------------- Difference Matrix --------------------------

         HE-AAC   Vorbis   WMApro   LA       
HA         0.744*   0.750*   0.961*   3.206* 
HE-AAC              0.006    0.217    2.461* 
Vorbis                       0.211    2.456* 
WMApro                                2.244* 
-----------------------------------------------------------------------

HA is better than HE-AAC, Vorbis, WMApro, LA
HE-AAC is better than LA
Vorbis is better than LA
WMApro is better than LA
平均とはかなり異なりますが、正しい方法でテストしたものです(評価そのものは64kbpsであることを考慮して甘め)。
個々のサンプルの評価を見ると一長一短でした。それぞれが大分異なるアーティファクトを持っています。そして多くのサンプルでそれは明らかでした。

個々のフォーマット(エンコーダ)のクセとしては
Nero HE-AAC
ノイズっぽい高域、音がこもり易い

WMA10 Pro+
ノイズっぽい高域、若干音が崩壊し易い

Vorbis aoTuV
エネルギーのバラつきが大きい。

簡単に書くとこんな感じです。



2007年08月31日 補足・追記
今回のフォーマットの中で、最も謎が多いのはWMA10Proです。基本的に仕様を公開していないフォーマットなので細かい所は分かりませんが、少し補足してみようと思います。
本文ではWMA10Pro+と書きましたが、この'+'はLBR(low bit rateモード)を指しています。WMAProは従来のWMAとは互換性のない新しいフォーマットです。WMP11でバージョンアップしたWMAProコーデック、WMA10Proでは低いビットレート用の新しいモードが追加されました。これがLBRモード(M0プロファイル)です。WMAPro LBR拡張の未対応機器では、HE-AACをAAC LCのみ対応の機器で再生した時と同様に半分のサンプリングレートで再生されることから、SBRと似た手法を使っていると思われます。そのため、アーティファクトの傾向もHE-AACと似ています。


カテゴリ: [音声圧縮] - &trackback() - 2007年08月16日 16:07:30
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