(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2004-334821(P2004-334821A)
(43)【公開日】平成16年11月25日(2004.11.25)
(54)【発明の名称】文学演算子分布図
(51)【国際特許分類第7版】G06C 3/00
【FI】G06C 3/00 321 G G06C 3/00 351 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】書面
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2003-165794(P2003-165794)
(22)【出願日】平成15年5月7日(2003.5.7)
(71)【出願人】
【識別番号】599169944
【氏名又は名称】皆本 宏
【住所又は居所】大阪府大阪市都島区友淵町1―5―1―611
(72)【発明者】
【氏名】皆本 宏
【住所又は居所】大阪市都島区友淵町1-5-1-611

(57)【要約】
【課題】莫大な数の演算子達を自由にコントロールすること。
【解決手段】器官系を表す基本フィールド内には、解剖学的に其処に属する演算子達が分布させられて、基本フィールド演算子となる。 その演算子もそれぞれに主フィールドとして扱われ、展開させられて一次フィールドとなり、その中に分布する小さな演算子達は、一次フィールド演算子となる。順次に、より小さな演算子が、主フィールド扱いを受けて展開し五次に到れば、DNA次元の微細演算子となる。
器官系を表す記号と、次数を示す記号とを組み合わせて分布図の記号と為し、演算子分布図宝庫からの分布図の選択を容易に行わせる。更にこの分布図記号に、演算子の管理記号番号を連ねたものを、索引記号番号とするので、分布図も演算子も自由にコントロールすることが出来る。
【選択図】 図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれに管理記号番号を付された、四段変身を行う数多くの文学演算子、即ち図1の中の1から6のような演算子を、一定のルールの下に収容分布させてフィールドとなし、使用に際して、正確容易にフィールドを電子画面上に展開させることの出来る仕組みの文学演算子分布図。
【請求項2】
文学演算子達が、例えば図2の丸印で表された如く、分布図上に配置させられた状況がフィールドであるから、此処の演算子はフィールド演算子と呼称される。このフィールド演算子自身も亦、主フィールドとして扱われて、図1の(ロ)の如く画面上に展開させられる。このようにフィールド並びにフィールド演算子は、体内の解剖学的な位置関係に従って、(ロ)から(ヘ)に到るように階層的に展開させられ、呼吸器系や神経系等というように、器官の系統を最大のものとし、以下、臓器、その中の小部分、細小部分、細胞、細胞内小器官、そしてDNA次元の微細構造に到る。この関係が図1に示されているが、このように階層的で序列的なフィールド及びフィールド演算子構造を内包する文学演算子分布図。
【請求項3】
演算子分布図は、器官の系統別によって多くの種類に分類されるし、階層別に依ってもまた分けられる。この関係により系統別をABCなどの大文字で示し、階層別フィールドをabcなどの小文字であらわし、大文字と小文字を連ねてそれぞれのフィールドが、記号として命名されている文学演算子分布図。
【請求項4】
分布図の記号の次に、演算子の管理記号番号を連ねたものを索引記号番号とし、この索引記号番号によって、演算子の電子画面への展開その他を、自在にコントロール出来るように為した文学演算子分布図。
【請求項5】
文学演算子分布図の中の任意の演算子を、主フィールドとして扱い、電子画面に展開させた場合には、それより上位のフィールドや同位の他のフィールドは、画面から除外されるが、使用者の意志により別の分布図フィールドを画面上に並置したい時には、それを第2のフィールドとして図3の如く展開させる機能、即ち主フィールドの複数同時展開能力を有する文学演算子分布図。
【請求項6】
図4にて例示した如く、或る分布図から他の任意の分布図へ、演算子8などのようにコピーした場合、コピーを受けた演算子分布図、即ち図4の記号は、元の記号Adの末端に1,2など数字を付加して、Ad1というように新しい分布図であることを示すメカニズムを持つ文学演算子分布図。
【請求項7】
分布図上に配置された演算子に、図1に見られるような、画面に設けられる小窓7の中にも出現させ、図3の9,10に見られる如く、その小窓の中で四段変身やドラマ演技を可能にさせている文学演算子分布図。
【請求項8】
この様な機能を持つ文学演算子分布図の総てを、演算子分布図宝庫の中に保管し管理して、個々の演算子の総てを保持管理するブンネコ館と対応しながら、演算子文学の執筆やプロジェクト展開を容易にならしめる機構を持つ演算子分布図。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パソコンなどの電子画面上に、文章と絵を上場する演算子文学に於いて、その文学の展開に使用する演算子達を、自由に正確に取捨選択出来るように工夫されたもので、パソコン関係の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
演算子文学というのは、今までの文学と異なり、三種の文章群によって成立する構造を持っており、従来の小説を第一群つまり本稿とし、その小説に出てくる人物の、体内の部分を擬人化してストリーを作って第二群の文章とし、第二群の主役である擬人化された体内部分すなわち演算子(ブンネコと略称する)を、電子画面に提示するメカニズム群を第三文章群として成り立つ文芸である。
古代ギリシャのイソップは、動物・植物を擬人化して人間描写の神髄に迫ったが、21世紀の演算子文学は体内の各部分、微小部分に到るまで擬人化し、原姿を含めて四段変身を行わせ、そのドラマを画面上に本稿の人間ドラマと並置して、人類の本質を追求しようとする。この文学形態は、未だ存在しないようである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
体内の臓器、細胞集団、細胞、細胞内小器官、DNA次元の微細構造などを擬人化して、取り扱いや認識を容易にし、日常化して大衆に馴染み深いものにするのが演算子文学の目的であるから、創作される演算子の数は厖大なものになる。
しかも、これらは莫大な資産ということにもなって行く。演算子文学の利用価値が理解されてくると、数百兆にのぼるブンネコ達が、作者や使用者に取り扱われるのを待っている事になる。21世紀百年の間に、このことは現実となるであろう。それ故に、天文学的な数の演算子つまりブンネコを自由自在に選んで、電子画面に展開する工夫が必要となる。
【0004】
作者などが意図する主題に応じた演算子達を、一つの画面に纏めて、演算子達の解剖学的な位置に従った分布で配列し、演算子分布図として使用に供するのが良い。用途に応じてこの分布図も無数に創られるので、配置される演算子達の記号番号の他に、分布図の記号も検討が要る。
【0005】
【課題を解決するための手段】
演算子達が一つの場に分布配列させられた状況を、フィールドと呼び、それに属する演算子達をフィールド演算子と呼称すれば、フィールドもその演算子達も階層を成して存在することが理解される。
最高位フィールドとして、体構造の器官系統がある。例えば呼吸器系、循環器系、神経系などの如くで、これらを基本フィールドとする。
その中に臓器があり、臓器の中に纏まった細胞集団があり、さらにその中に細胞がある---という具合に、一次、二次、三次、四次、五次というように、より小さい部分が、それぞれにフィールドを形成し得る状態にて存在しているのである。
この様に階層を成して存在する状況に、記号や番号を付して取り扱うことにより、演算子達をコントロールする。
【0006】
演算子即ちブンネコは、創作されてブンネコ館に登録された時点で、管理記号番号を付けられる。分布図は創作された後、演算子分布図宝庫に登録された時点で分布図記号が付けられる。
分布図記号と演算子の管理記号番号とが連結したものを索引記号番号となし、之に依って総ての演算子をコントロールする事が出来る。
【0007】
パソコン技術により創られる画面上の小窓7の中へも、演算子は索引記号番号を使って上場され、四段変身その他の行動を行うことが出来る。
【0008】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。
【0009】
演算子分布図の内容は層状構造を成している。解剖学的に大きな部分から、より小さな部分へと順次に描かれている。器官系統として大きく纏められるものを、基本フィールドとする。例えば呼吸器系、神経系などの如くである。
図1では、基本フィールド(イ)として肺臓を例示している。その中の部分、左肺葉を一次フィールド(ロ)として、基本フィールド(イ)の右上に別に示した。更に肺葉の中に入り込んでいる気管支を二次フィールド(ハ)として、左上方に例示した。
更に気管支末梢で肺胞に連なる部分を、三次フィールド(ニ)として右上方に別に示した。その左上に肺胞を構成する細胞を四次フィールド(ホ)として描き、なおその右上にDNA次元の微小部分を五次フィールド(ヘ)として表現した。
この様に、図1は基本フィールド(イ)を、その中に含まれる演算子について、大きいモノから順に、より小さいモノへと展開して行く様を、別々の図として表現して、斜め上から見た斜視図である。
各次元の演算子の中から、任意のモノを選択して画面一杯に展開させることを、主フィールドとして扱う--という。
【0010】
無数の演算子分布図の中から、希望するものを選んで画面上に展開させる為に、分布図に記号を付しておく。器官などを系統別に、即ち基本フィールド毎にアルファベットの大文字などで振り分け、以下のフィールドを、次数に応じて小文字を使って表示する。例えば呼吸器系の一次フィールドをAa、三次フィールドをAcとする---などのように記号化する。
図1の例では(イ)=A,(ロ)=Aa,(ハ)=Ab,(ニ)=Ac,
(ホ)=Ad,(ヘ)=Ae ---となる。
記号を付された演算子分布図は、その記号によって電子画面上に、主フィールドとして展開されるのである。
主フィールドとして選ばれた分布図に、他の演算子等をコピーしたりして変革が加えられた場合は、例えば図4の場合は、Ad1,Ad2,・・・Adn等の如くに符号をつけて新規の分布図とする。
この様にして次々に創られる分布図は、演算子分布図宝庫に於いて保管され管理される。
【0011】
総てのフィールドには、それぞれに所属する演算子、即ちブンネコ達が分布されている。彼等は創作された時点でブンネコ館に登録され、管理記号番号を付与されている。この記号番号によって同一系統の分布図内では、図2に丸印で例示される如く、必要な場所に展開させられている。しかし、無数に存在する分布図の中から、所期の演算子を検索する場合には、分布図自体の記号を必要とする。それ故に、分布図記号の次に、演算子の管理記号番号を連ねたモノを索引記号番号とすれば、総ての分布図の中から、所期の演算子を選択して画面に上場する事が出来る。
パソコン機能により、画面上に小窓7を提示した場合にも、図3に見られる如く索引記号番号を使って任意の演算子9,10をこの中に出頭させ、変身躍動させることが可能である。
【0012】
図3では、画面上に選び出される主フィールドが、複数個存在することを示す。小窓7も主フィールドに応じて作られる。
【0013】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0014】
此の発明を実施すれば、無数に創作される文学演算子を、その管理記号番号を使って、任意の主題に基づいた画面の上に、必要かつ充分な質と量を以て配置して、その主題に沿った分布図となすことが出来る。
【0015】
その分布図は記号を付与されるので、取り扱いが容易かつ正確である。
かつ、それぞれの主題ごとに次々に制作される分布図達は、演算子分布図宝庫と称する倉庫に収容され管理される。
【0016】
この分布図上に配置されている演算子は、最初に創作された時にブンネコ館に於いて管理記号番号を付けられており、之によって分布図に配置されたのであるが、主題を持つ分布図上で更に修飾されることもある。この事を考慮して分布図の記号に連ねて管理記号番号を付与し、索引記号番号となすので、之により演算子は基本的な管理記号番号の他に、各種の主題に沿って修飾された状況になっても、索引記号番号によって指名されることになり、総ての状況の演算子がコントロールされることになり至便である。
【図面の簡単な説明】
【図1】体構造の系統の例として呼吸器系をとり、その基本構造である両肺を画面に上場して基本フィールド(イ)となし、それに内包されている演算子達を、大きい順に一次フィールド(ロ)、二次フィールド(ハ)、更に三次フィールド(ニ)、四次フィールド(ホ)、そして五次フィールド(ヘ)として、それぞれに展開した画面を、次々に斜め上方に配置して、基本フィールドの包含性を示したものの、上方からの斜視図。
(イ)呼吸器系の基本フィールド 両肺。分布図記号---A
(ロ)同じく一次フィールド 左肺。 ---Aa
(ハ)同じく二次フィールド 気管支系。 ---Ab
(ニ)同じく三次フィールド 肺胞。 ---Ac
(ホ)同じく四次フィールド 肺胞の細胞。 ---Ad
(ヘ)同じく五次フィールド DNA。 ---Ae
【図2】呼吸器系一次フィールド、つまり左肺の縦断面で演算子達の存在を丸印にて示した平面図。
【図3】複数個の主フィールドを画面上に展開し、小窓の中に演算子の行動を提示している平面図。
【図4】他の分布図から別の演算子をコピーした場合、即ち修飾された分布図。
【符号の説明】
1 左肺
2 気管支
3 微小気管支末端、肺胞
4 肺胞の細胞
5 細胞核
6 DNA
7 小窓
8 コピーによって提示された演算子。
9,10 小窓の中で展開活動している演算子。

【図面の簡単な説明】
【図1】体構造の系統の例として呼吸器系をとり、その基本構造である両肺を画面に上場して基本フィールド(イ)となし、それに内包されている演算子達を、大きい順に一次フィールド(ロ)、二次フィールド(ハ)、更に三次フィールド(ニ)、四次フィールド(ホ)、そして五次フィールド(ヘ)として、それぞれに展開した画面を、次々に斜め上方に配置して、基本フィールドの包含性を示したものの、上方からの斜視図。
(イ)呼吸器系の基本フィールド 両肺。分布図記号---A
(ロ)同じく一次フィールド 左肺。 ---Aa
(ハ)同じく二次フィールド 気管支系。 ---Ab
(ニ)同じく三次フィールド 肺胞。 ---Ac
(ホ)同じく四次フィールド 肺胞の細胞。 ---Ad
(ヘ)同じく五次フィールド DNA。 ---Ae
【図2】呼吸器系一次フィールド、つまり左肺の縦断面で演算子達の存在を丸印にて示した平面図。
【図3】複数個の主フィールドを画面上に展開し、小窓の中に演算子の行動を提示している平面図。
【図4】他の分布図から別の演算子をコピーした場合、即ち修飾された分布図。
【符号の説明】
1 左肺
2 気管支
3 微小気管支末端、肺胞
4 肺胞の細胞
5 細胞核
6 DNA
7 小窓
8 コピーによって提示された演算子。
9,10 小窓の中で展開活動している演算子。

【図1】

【図2】
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【図3】

【図4】
最終更新:2006年05月28日 00:17