2009-02-07
2009-02-17 追記あり



二重らせん

DNAの分子構造が二重らせん(double helix)であることは、1953年にジェームズ・ワトソンフランシス・クリックによって明らかにされました。これは、2本の鎖が右巻きに、らせん状に絡み合っているもので、その太さは2nmです。実物の200万倍サイズ(直径4mm)の、二重らせん携帯ストラップを編んでみました。

二重らせん携帯ストラップ

材料

唐打ちひも2色を各2m(これで色違いを2個つくれます)
東急ハンズで切り売りで購入しましたが、手芸用品店でも購入できると思います。

つくり方

2色それぞれを40cmと残り(1m60cm)に切り分けます。40cmを半分に折り、これを芯にします(今回は青色)。色違いの1m60cmで編んでいきます(同じく赤色)。

35~40mmのループができるように、赤いひもの中央部分で青いひもをしばります(上図の左)。続いて上図の右のように編んでいきます。1ステップずつしっかり引っ張って編んでいくと、堅く締まったものができます。余分をハサミでカットしたら、ひもの末端はマッチやライターの火で焼き止める(化繊の場合)か、瞬間接着剤を染み込ませて固めます。

ノーベル賞受賞者が必ずしも人間として優れている訳ではない

ジェームズ・ワトソンとフランシス・クリックはDNAの二重らせんモデルで1962年にノーベル生理学・医学賞を受賞しました。ワトソンがまだ32歳のときです。
photo from Wikipedia

そのワトソンがコールドスプリングハーバー研究所(アメリカにおける遺伝学研究の頂点にある組織)の所長を解任された、というニュースが流れたのは2007年の秋のことでした。彼は新作著書の販促活動で訪問したイギリスで『サンデー・タイムズ』のインタビューを受け、その記事が2007年10月14日に掲載されました。その中でワトソンは、「われわれの社会政策のすべては、彼ら(アフリカ人種)のインテリジェンスがわれわれ(ヨーロッパ白人種)のインテリジェンスと同じであるという事実に根拠をおいている。ところが、あらゆる検証がそうではないことを示している」と答えました。この記事は直ちに大炎上をおこし、ロンドンの博物館での講演会は中止に追い込まれ、アメリカに帰国すると同時に彼は研究所の所長職を解任されました。

ちょっと考えればわかることですが、脳というハードウェア上で動くソフトウェアがインテリジェンス(知性・知能)です。そしてそのソフトウェアの構築には何年もの教育を必要とします。人種によるインテリジェンスの差を検出したければ、同じ教育、同じ栄養、同じ生活様式、……を共有する人種間で比較を行わない限り、たとえIQテストでアフリカ諸国の成績が振るわなくても、その原因を人種、あるいは遺伝に求めることは間違いです。実際、彼の地での状況から予想される通りの結果がでますが、その原因はおもに教育の不足と、そして栄養の不足です。現在までのところ、インテリジェンスと関連性のある遺伝子の存在は何一つ報告されていません。そもそも、インテリジェンスという言葉の定義も難しいのですが。過去にもワトソンは問題発言(「有色人種はリビドーが強い」など)を何度もしており、今回も同じ過ちを繰り返した訳です。これは、優秀な科学者がその他の面においても優秀であるとは限らない、という一例ですね。たぶんワトソンは、差別が間違ったことであることを知っているはずですが、何が差別に当たるのかを理解していないのです。

そんなワトソンには嫌味としか言えないような続報がありました。ワトソンはヒトゲノム計画のアメリカ代表を務めていたことがあり、また彼個人のゲノムが解析され公表されています。その結果から、TIMESONLINEは「ワトソンは自分で考えている以上に黒い」と報じました。ワトソンは平均的白人の16倍も黒人特有の遺伝子をもっているのだそうです。なんとコメントしていいのかわかりません。

Make: Japan で取り上げていただきました(2009-02-17追記)

Make: Japan: 二重らせん携帯ストラップで取り上げていただきました。
Takumi Funadaさん、ありがとうございます。




参考サイト


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最終更新:2009年02月17日 21:01