2009-02-09


テンセグリティとは

以前に紹介したテンセグリティを、組み方の紹介を兼ねて再掲します。動画も追加しました。

テンセグリティ(tensegrity)とは、tensional integrity(張力の統合)という言葉からバックミンスター・フラーによって命名された構造です。ケネス・スネルソンによって考案されたということになっていますが、そのオリジナリティに関してはフラーとスネルソンの間で確執があるようです。その基本パーツは圧縮材(例えば木の棒)と張力材(例えば輪ゴム)からなります。

左上の写真は基本パーツです。直径5mm×長さ125mmのラミンの丸棒の両端に糸ノコで切れ目(5mm)を入れ、輪ゴムをはめてあります。基本パーツを組み合わせて作るテンセグリティは不思議な構造です。右上の写真は基本パーツ6個を用いた、正二十面体風の立体です。丸棒は他の丸棒に接触していないので、浮いているような不思議な感じがします。

押しつぶすと平面になりますが、手を離すと自動的に元に戻ります。思いのほかしっかりとした構造です。

6本組テンセグリティの組み方

まず3個のパーツをH字の形に組みます(写真左上)。次いでHの横棒部分に平行に、もうひとつのパーツを組みます(写真右上)。

平行になっているH字の横棒2本を離すように、残る2本のパーツを間に入れて広げます(写真左上)。最後に組み込んだ2本のパーツの輪ゴム(写真では緑)を、輪ゴムが1個しか掛かっていない頂点(同じく赤)に掛けます。そのとき、パーツの向きが大きく変わらないように、利き手と反対の手で全体の形を保ちながら、利き手で輪ゴムを掛けるようにすると具合がいいようです。最後にゴムの中央にパーツの頂点が来るように調節したら完成です。

動画をご覧ください。

3本組テンセグリティ

上の写真は基本パーツ3個を用いた、三角柱です。これを積み上げて作ったテンセグリティ・タワーがワシントンD.C.にあるそうです(こちらはアルミパイプとステンレスワイヤーです)。その他に12本組みや30本組みでもつくることができます。




参考サイト&文献

幾何学おもちゃの世界>多面体おもちゃ>テンセグリティ
『ジオメトリック・アート』カスパー・シュワーベ+石黒敦彦 工作舎2006

関連項目



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最終更新:2009年02月12日 06:43