2009-02-22 
2009-10-31 追記あり
2009-12-27 さらに追記



一般名詞と登録商標

海岸にある大きなコンクリートの塊「テトラポッド」は登録商標で、一般名詞としては「消波ブロック」といいます。このように、ある企業の登録商標であるにもかかわらず一般名詞として使用されているものとしては、「宅急便」「プリクラ」「オセロ」などがあります。それぞれ、一般名詞としては「宅配便」「プリントシール」「リバーシ」となります。「ホチキス」(一般名詞はステイプラー)も登録商標だと思っていたのですが、現在では商標権が消滅しているんですね。知らなかった。
photo from Wikipedia

テトラポッドとは

放射状に4本の脚が伸びたコンクリートの塊がテトラポッドです。波による海岸の浸食を防ぐために設置されます。ダムによって海岸に供給される砂が減り、砂浜の侵食が進んでいるので、その是非は別にして、ますますテトラポッドの需要は増えそうです。子供のころに、夏休みになると通ったおばあちゃんちの前の海岸も、今ではやせ細った砂利浜です。以前は立派な砂浜だったのに。

テトラポッド(tetrapod)はギリシャ語で4本足を意味しており、分類学においては四肢動物(tetrapoda)という意味もあります。四肢動物は、脊椎動物のうち両生類・爬虫類・鳥類・哺乳類を合わせたものです。四肢動物は単系統群であり、1つの共通祖先(魚類から両生類に進化した最初の動物)とその子孫すべてを含む動物グループです。下図は、もっとも初期の両生類アカントステガです(4億年前)。
photo from Wikipedia

テトラポッド・ペーパークラフトを作ってみた

@nifty: デイリーポータルZテトラポッドのペーパークラフトが紹介されていました。pdfの原稿が公開されていましたので作ってみることにしました。

このペーパークラフト原稿は非常によく考えられているのですが、A4用紙1枚でテトラポッド1個分しか出来ません。余白が大量にあまり、紙がもったいない。それにカットするラインの色が薄く、灰色の用紙に印刷すると見えない。で、ちょこっと細工して、A4サイズ1枚から2.5個分取れるようにしました。それから、印刷の線を濃くし、組み立てで線が内側に隠れるようにしました。というわけでデイリーポータルZのロゴが隠れてしまいました。ごめんなさい。

用紙は濃淡2種類の灰色のタントを用いました。用紙からパーツを切り出したら、机の角でしごいて丸みをつけます。木工用ボンド速乾で筒状に接着し、続いて天板も接着します。このパーツ4つを1つに組み上げたら完成です。接着にも組み立てにも、爪楊枝を上手に使うのがポイントです。

デイリーポータルZのテトラポッドペーパークラフトは盗作(2009-10-31追記)

私が工作に利用させていただいたデイリーポータルZのテトラポッドペーパークラフトは、ライターの大山顕氏のオリジナルではなく、真の作者が別に居られるのだそうです。デイリーポータルZの該当ページは盗作を謝罪するページに差し替えられています。謝罪ページにオリジナル作者の名前がなかったのでググって見たのですが、それらしいサイトは見つかりませんでした。

とても楽しい工作の時間を過ごすことができたのに、残念なことになってしまいました。はてブでのA-WINGさんのコメント「参照元を出しても、記事の魅力はあまり変わらなかっただろうに。寂しいなぁ。」は、まったく同感です。

ついでに思い出したこと(2009-10-31追記)

このサイトで上下逆さめがねの作り方を紹介したのは2005年6月のことでした。デイリーポータルZの2005年11月の記事でも逆さめがねが紹介されています(ライターは大山氏とは別の方です)(魚拓はこちら)が、参考文献などの情報はありません。

この記事の存在に気が付いたのは2009年7月のことでした。読み比べていただければわかるとおり、前半の製作過程の部分はほとんど同じ構成です。そもそも、直角二等辺三角形のプリズムを、アクリルブロックを切断して作るのは私のオリジナルで、1号機は2002年に製作しました。このサイトで紹介したのは2号機です。もちろん偶然ということもありえるのでしょうが、2005年11月当事にググってみれば、私の記事が上位に載っていたはずです。

問いただしてこれ以上ことを荒立てる気はありませんが、マイナーであるがゆえに、パクったのは私の方、と見られるのは不本意なので、ここに書き残しておくことにします。

テトラポッド・ペーパークラフトのオリジナリティ(2009-12-27追記)

テトラポッド・ペーパークラフトのオリジナル作者、Mcguffinさんからコメントを頂きました。

Mcguffinさんのブログはこちら>仮想ブロック-消波ブロックのWeb3D-
オリジナルのテトラポッドペーパークラフトの記事はこちら>テトラポッドのペーパークラフト
簡略タイプの記事はこちら>「手のりポッド」の代用

ペーパークラフトのPDF原稿がダウンロード出来ます。線の濃いページまで用意していただいているのは私のアイデアなんですか! 取り上げていただきありがとうございます。

Mcguffinさんのブログ記事にもあるように、パーツの接合法には大山顕氏のオリジナリティがあり、これは優れたアイデアのように思えます。今回の件は、そのアイデアを利用できなくさせてしまう、とても残念な結果になってしまったわけです。




参考サイト


関連項目


コメント

  • はじめまして、Mcguffinと申します。

    ブログで、テトラポッドのペーパークラフトを公開しました。
    面取りがあるタイプと、「手のりポッド」のように面取りを省略したタイプと、2つ用意しています。
    mcguffin.seesaa.net/article/136576882.html
    mcguffin.seesaa.net/article/136652291.html
    「手のりポッド」のように、組み立てるのは簡単ではありませんが、それなりにしっかりしたものが出来ると思います。
    こちらの記事も参考にさせていただきました。
    トラックバックしたのですが、反映されないようなので、コメントで報告させていただきます。
    よろしくお願いします。 -- Mcguffin (2009-12-27 01:07:34)
  • Mcguffinさん、こんにちは。コメントありがとうございます。

    Mcguffinさんがオリジナルの作者様なのですね。
    ペーパークラフトの楽しい時間を過ごさせていただきありがとうございました。
    Mcguffinさんのブログへのリンクも掲載させていただきます。
    今後も楽しい作品を期待しています。
    -- yu-kubo (2009-12-27 09:21:56)
  • Mcguffinさんのブログに、新しく項目を書き加えたことの報告をコメントしようとしたのですが、うまく書きこむことができませんでした。
    また、チャレンジしてみます。
    -- yu-kubo (2009-12-27 09:41:10)
  • ありがとうございます。
    あまりWeb上で目立ちたくないので、匿名でいたかったのですが、大山さんの記事の復活は無理だとあきらめて、代用をアップすることにしました。
    最近まで怒りで認めることができませんでしたが、仰るとおり、あの接合方法は評価されるべきだと思います。
    それと、ちゃんと相談してくれていれば、「手のりポッド」はずんぐりしたフォルムにならずにすんだはずで、その意味でも残念です。
    「手のりポッド」を資料に別の素材で作られてる方もいて、他の方の創作にも悪い影響があったかも知れませんし。
    ただし、「テトぐるみ」については綿で膨らむので、結果的に良かったと思います。

    コメントは、特に制限などしていませんので、借りてるブログサービスの不具合だと思います。
    時々重くなるようです。
    多くの方に利用していただきたいので、被リンクはとてもありがたいです。

    それと、よかったらWeb3Dも見てみてくださいね。 -- Mcguffin (2009-12-27 14:08:00)
  • コメントできなかったのはもしかしたらブラウザ(chrome)が原因かも。
    後で試してみます。
    それと、線が濃いバージョンまで用意していただけたのは私のアイデアなんですか。
    取り上げていただきありがとうございます。
    Mcguffinさんのブログ、後でじっくり見させていただきますね。 -- yu-kubo (2009-12-27 14:28:59)
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最終更新:2009年12月27日 14:28