2009-04-15

動画をご覧ください。


砂浜動物

WIRED VISION で、動く彫刻(kinetic sculpture)というものを知りました。動く彫刻とは、動きを楽しむ(味わう)芸術作品です。砂浜動物(英:Beach beast、蘭:Strandbeest)は動く彫刻作品のひとつで、オランダ人の芸術家、発明家、テオ・ヤンセン(Theo Jansen)が作り出した一連の作品です。わずかな風を受けて歩く様子は、まるで生き物のようです。

冒頭の動画は、テオがAnimaris Rhinoceros と名付けた作品です。重量は2トンもあるのですが、人が押してきっかけを与えれば、風を受けて歩き出します。人が乗ることもできます。一方、上の写真はその試作品でしょうか。20cmほどのサイズです。

テオ・ヤンセン

テオ・ヤンセンのカッコいい動画をYouTubeで見つけました。ご覧ください。


これは南アフリカのBMWが製作したCMなのですが、私も将来はこんなじいちゃんになりたい、と思わせるのに十分です。CMの最後にテオはこんなセリフを語っています。

"The walls between art and engineering exist only in our minds"
芸術と技術を隔てる壁は、われわれの心の中だけに存在する

テオ・ヤンセン展に行ってきた

そんな訳で、テオ・ヤンセン展が東京で開催されると知ってぜひとも出かけたくなり、会期終了ギリギリに見に行くことができました(2009年4月12日閉幕)。

会場正面に展示してあったのはAnimaris Modularius です。横幅13mもある巨大な作品です。砂浜動物の基本は、クランクにより連動して動く足にあります。これらは乳白色のプラスチックパイプで出来ています。Animaris Modularius は、風を受けた羽が空気を圧縮し、それをペットボトルに溜め、その圧力を利用して歩きます。

Animaris Vulgaris

Animaris Sabulosa Adlescens

Animaris Rugosus Peristhaltis

Animaris Currens Vulgaris

Animaris Geneticus

Animaris Vermiculus

Animaris Currens Vaporis

動画をご覧ください。

Animaris Ordis
この作品は実際に動かしてみることができました。思いのほか軽い動きです。動き始めてしまえば、指1本で押すことができました。

上の写真は、テオの工房を再現したコーナーです。さまざまな砂浜動物の、試作モデルやアイデアのデッサン、道具や材料が展示されていました。

テオ・ヤンセンによるAnimaris Modularius のデモンストレーション動画(2009-04-16追記)

私の撮影した動画ではありませんが、来日したテオ・ヤンセン自身がAnimaris Modularius のデモンストレーションを行う動画をYouTubeで見つけました。この眼で見たかった!




参考サイト


関連項目



  • はじめまして、
    先日上京したときに行きたかったのですが、
    都合で行けなく、寂しい思いをしてました。
    展覧会場のお写真を拝見し、
    悔しさが更に募ってしまい、やはり行けば良かったなぁ。

    # 撮影OKだったんですね。
    # 厳しく撮影拒否されたと聞いてましたので、
    # パノラマ機材持って馳せ参じたら良かったかなぁ...。 -- にのみや@QTVR Diary (2009-04-16 10:50:49)
  • にのみやさん、こんにちは。
    コメントありがとうございます。

    私の他にも多くの人がテオ・ヤンセン展のことをブログに書いていて、そこで写真が撮り放題だということを知ったので、我慢できなくて出かけてしまいました。
    ほとんどの展示はむき出しで、かぶりつきで見ることができました。よかったですよ~
    YouTubeでは、Animaris Modularius のデモンストレーション動画もありました。これは追加しておきました。
    -- yu-kubo (2009-04-16 22:23:12)
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最終更新:2009年04月18日 09:11