今年2009年は、ガリレオ・ガリレイが望遠鏡を夜空に向けてからちょうど400年です。国際連合、ユネスコ(国連教育科学文化機関)、国際天文学連合は、2009年を「世界天文年(International Year of Astronomy:略称 IYA)」と定めました。その趣旨に沿って、2009年の科学ポスターのテーマは「一家に1枚天体望遠鏡400年」になりました。
ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope:HST)は、地表から600km上空に浮かぶ宇宙望遠鏡です。マウナ・ケア山頂は、地上では最も観測に適した条件を備えていますが、観測にジャマな大気のない宇宙空間の方がさらに好条件です。HSTは1990年に打ち上げられ、その後スペースシャトルによる修理、部品交換によるアップデートを受けながら、さまざまな成果を挙げてきました。2010年には運用を停止する予定で、後継の宇宙望遠鏡、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(James Webb Space Telescope:JWST)が2013年に打ち上げ予定です。
アタカマ大型サブミリ波干渉計(Atacama Large Millimeter/submillimeter Array:ALMA)は、日本、台湾、アメリカ、カナダ、ヨーロッパが共同で建設中の電波干渉計です。チリのアンデス山脈の標高5000mの砂漠に、口径12mのアンテナ64台からなるシステムと、口径7mのアンテナ12台および12mのアンテナ4台からなるシステムが設置されます。2012年に運用開始予定です。