2009-12-23



ハイパースコープ

ハイパースコープ(hyperscope)を作ってみました。スードスコープと同じ材料なので同時に作りました。

私たちの眼は7cmほど離れています(大人の場合)。そのため、右眼からの風景と左眼からの風景にはズレが有り、それが立体感を生み出します。右眼の視線と左眼の視線がなす角を両眼視差といいます。ハイパースコープは両眼視差を拡大して立体感を強調するメガネです。今回作ったものは、両眼の距離を4倍ほどに拡大します。

ハイパースコープでの見え方

上の写真は海洋堂のフィギュアを20cm離れたところから左右に2cm離れて撮影した2枚の裸眼立体視用の写真です。平行法の方は左と中央の2枚を、交差法の方は中央と右の2枚を使用してください。

こちらの写真は同じく20cm離れたところから撮影したものですが、左右に8cm離して撮影しています。判りにくいかもしれませんが、先の写真に比べて立体感が強調されていることが実感できますでしょうか。私の眼には、先のヤモリは普通に立体的に見えるのに対して、こちらのヤモリは立体的に見えるだけでなく壁面から浮き上がっているかのように見えます。

これは模擬的にハイパースコープでの見え方を再現したものですが、やはりこのメガネも実際に見てみないことにはその面白さは実感しにくいとも思います。

スードスコープと同じで、ハイパースコープを通して見ながらモノを動かすと物の形が変形するように感じられます。ただしその変形の仕方は、スードスコープとは逆の向きになります。

材料と作り方

材料

アクリルミラー2mm厚(50mm×50mmを2枚、50mm×100mmを2枚)、
ヒノキ工作材(20mm×20mm×50mmを4個)、シナベニア5mm厚(300mm×80mmを2枚)、
両面テープ、木工用ボンド、さらタッピングM3×16mm、木工用ドリル

作り方


作り方の基本はスードスコープと同じです。中央の50mm×50mmのミラーはさらタッピングと木工用ボンドで固定してあります。左右の50mm×100mmのミラーは、ピント調整で動かせるようにネジ締めを加減してあります。




参考文献

GRAND ILLUSIONS>Hyperscope
両眼視差とは

関連項目


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最終更新:2009年12月24日 09:02