2008-09-13



ランディ・パウシュ


ランディ・パウシュ(Randolph Frederick Pausch)は、バーチャルリアリティーの専門家でカーネギーメロン大学の教授です。カーネギーメロン大学には『The Last Lecture(最後の授業)』という特別講義シリーズがあります。これは、自分が死ぬとわかったときどんな授業を最後に行うか、という仮定のもとで行われる特別講義です。

パウシュ教授による『最後の授業』をぜひご覧ください。日本語字幕つきです。テーマは
「Really Achieving Your Childhood Dreams(子供のころの夢を本当に実現するために)」

教育に関わるすべての人と子供を育てるすべての親に必見の授業です。全部で1時間以上になりますが、1つ目の動画を見れば必ず最後まで見たくなるはず。そして最後に大きなどんでん返しが。それは動画を見る私たちだけでなく、当日会場で授業を受けた500名も同じように驚かされ、深く感動するものでした。


『最後の授業』


『最後の授業』その1 無重力を体験する

『最後の授業』その2 NFLプレーヤーになる

『最後の授業』その3 ディズニーのイマジニアになる

『最後の授業』その4 他人の夢を手助けする

『最後の授業』その5 バーチャル世界の創造

『最後の授業』その6 夢を実現させる工場

『最後の授業』その7 プロジェクト「アリス」

『最後の授業』その8 誰かの助けを得るために

『最後の授業』その9 レンガの壁を乗り越えるために


『最後の授業』のあとで


この『最後の授業』が行われたのは2007年9月18日。そしてこれはパウシュ教授にとって、本当に最後の授業になりました。2008年7月25日、パウシュ教授は自宅で家族に看取られながら亡くなりました。すい臓がんの合併症による、47歳での若すぎる死でした。



パウシュ教授の最後の授業が行われたとき、すい臓がんは肝臓に転移し、すでに余命3ヶ月から6ヶ月という診断を受けていました。パウシュ教授が『最後の授業』を実施することになったとき、カーネギーメロン大学は講義シリーズのタイトルを、『Journeys』に変更しました。大学も、授業を受ける聴衆も、パウシュ教授の病状を知っていたのです。しかし動画をご覧になればわかるとおり、がんについては最初にほんの少し触れるだけで、授業は笑いに満ちたとても楽しいものです。大学当局による講座タイトルの変更の件で笑いを取っちゃうくらい。



『最後の授業』の終わりに、パウシュ教授は言いました。「今日の授業は、実際にはあなた方に向けたものではありません。これは、私の子供たちに対する最後の授業なのです」と。
『最後の授業』が、死にゆく父親による子供たちへの遺言だとわかったとき、彼の伝えたかったことが何かを改めて深く考えることができそうです。


参考リンク


ランディ・パウシュの近況(日本語でパウシュ教授の闘病過程を知ることができます)

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最終更新:2008年09月17日 09:55