2008-10-05


盲斑の検出


顔の正面で腕を伸ばし、人差し指をそろえて伸ばしてください。下の写真のように。


左眼を閉じ、右眼で左の人差し指の爪に注目してください。左の人差し指の爪を見つめたままの状態で、右手を右に動かしてください。こんな感じに。


15cmほど離すと、右の人差し指の先が消えて見えなくなります。こんな感じに見えるのではないでしょうか。


盲斑(盲点)とは、網膜上の視細胞が存在しない領域です。ここに光が当たってもその刺激を受け取ることはできません。右の人差し指の先が見えなくなったのは、そこから来た光が、ちょうど盲斑に当たっているからなのです。

ここでちょっと考えてみてください。盲斑に当たった光を私たちは感知することができません。ということは、その部分が黒く塗りつぶされてもいいはず。こんな感じに。


私たちが世界を両眼で見るとき、互いの眼が盲斑を補っているだろうことは容易に想像できます。でもそれなら、片方の眼で世界を見るとき、なぜ盲斑の存在に気が付かないのでしょうか?
なぜ片目で世界を見るとき、黒いしみを見ないのでしょうか?
盲斑を補う仕組みを理解するための、そしてそれ以上に不思議な視覚の仕組みを理解するためのとても面白いサイトがあります。


マインド・ラボ


JSTバーチャル科学館科学技術振興機構が運営するネット博物館です。様々なコンテンツが公開されていますが、マインド・ラボは視覚の仕組みを紹介するものです。



私たちは世界を在るがままに見ていると思っています。しかし実際には、眼の性能を補うために、脳が先回りして作った映像を見ているのです。様々な錯視図形(不可能な三角形首振りドラゴン仮現運動など関連サイトの項目を参照)を不思議に思うのはそのためです。そして、マインド・ラボは、Flashを利用して視覚の仕組みを学ぶためのとてもよくできたサイトです。ぜひリンク先にアクセスし、スタートボタンをクリックして楽しんでください。




関連サイト




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最終更新:2008年10月07日 23:21