動き出す時間


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動き出す時間




Time.0 【変わらない日々。変わる日常。】

昼下がりの紅魔館。
咲夜、映姫、小町、パチュリーの4人は、お茶会を開いていた。
此岸に出掛けた小町と映姫が、咲夜とパチュリーのお茶会に誘われたのだ。
紅茶とお菓子を用意し、トレイに乗せた咲夜が二人に声をかけた。

「珍しいですね、お二人が紅魔館に来るなんて」

咲夜の言葉に応えたのは、映姫だった。

「いえ、少し外に来たものですから‥‥幻想郷を一巡りしていたんですよ。
 たまたま、この時間に紅魔館へ寄っただけです」

映姫も小町も、紅魔館に用があったわけではない‥‥建前は。
小町には、映姫が自ら紅魔館に来ていると分かっていた。
だが、まだ誰にも言っていない。言うつもりもない。
小町は、紅魔館のお茶菓子が神社のお茶菓子より美味しいから、ついてきているだけなのだ。

「あたいはお茶とお菓子がもらえれば、神社でもいいけどねー」

ずいぶんな言葉を放つ小町に、呆れた映姫が諭した。

「‥‥小町、お茶に誘っていただいてるのに、失礼ですよ」

「花より団子‥‥っと、そんなに怒らないでくださいよ映姫様~‥いたっ!」

「まったく‥‥」

咲夜は二人のやりとりを気にするでもなく言葉をつないだ。

「気にしていませんよ、小町様は毎日門の前でサボってますし、いつものことです」

「あっ、ちょっと、そういうことはあんまり‥‥」

やばい、それは言われるとまずい。
小町が思うより早く、映姫が怒りを表わにする。

「‥‥小町‥‥あとで‥‥分かっていますね‥‥」

「え、映姫様? 目が怖いんですけど‥‥いやこれは‥‥そうじゃなくてですね‥‥きゃん!」

来なければよかった、お菓子に弱い自分が悪い。
小町が反省し、次のサボり場所を思案しているうちに、お茶会は終わっていた。
まだお菓子を食べてないのに‥‥なんて思っていられない状況だった。
映姫が一礼し、小町の首根っこを掴んで紅魔館を出て行く。
きっと、こってり絞られるだろう。
小町はそう覚悟して、諦めて彼岸へと歩みを進めた。
遠退く二つの影。
ゆっくりと影が消えるのを確認すると、黙々とお茶を楽しんでいたパチュリーが呟いた。

「咲夜、あの二人、最近よく来るわね‥‥」

「そうですね‥‥」

「‥‥どういう状況か、分かってる?」

「‥‥そうですね」

咲夜も気付いていた。
映姫が、偶然紅魔館に来ているわけではないことに。
でも、気付かないフリをしていた。
時間が進んでしまうから。

主のために止めた時間を、進めてしまうから。




Time.1 【停止した時間】

『もう来ないでほしい』

その言葉が発端だった。
自然と足が向いていた。
気付いたら歩きだしていた。
仕事中に何をやっているんだろう、でも、まあいいか。
そう思いながら、小町は紅魔館へと辿り着いた。
今日は、映姫と一緒ではない。

「あら? 小町さん、またサボりに来たんですか?」

小町を見つけると、咲夜は声をかけた。

「あんまりサボってばかりだと、また怒られちゃいますよ」

自然体で話す咲夜に若干の怒りを覚え、小町は呟いた。

「今日はサボりに来たんじゃないよ‥‥おまえさんに用があって来たんだ」

決意した目。
怒りを含んだ目。
その視線を受け流し、咲夜は言葉を返した。

「私に用があるんですか? 珍しいですね」

「‥‥シラをきるのもいい加減にしてくれよ‥‥あれは、どういうことだい」

「何のことでしょうか‥‥私には心当りがないのですけど」

「映姫様に『もう来ないでほしい』なんて言ったことだよ。
 たしかに最近は寄りすぎだと思う、あたいも思ってたよ。
 でも言いすぎじゃないかい? あたいには理解できないね」

言いすぎたかもしれない。
どう言い訳したものかと咲夜は思考を巡らす。
あまり、言い訳にしては苦しいかもしれないと思いながらも、咲夜は言葉を繋いだ。

「あぁ、あのことですか。
 ‥‥小町さん、まわりを見てください。
 また花が咲き始めているんですよ‥‥以前は静観することにしましたが、こうも怠慢だと私達も困ってしまうもので」

「‥‥それはまたずいぶんと分かりやすい言い訳だね‥‥あたいをコケにしてるのかい?」

咲夜の言葉に挑発されたと感じた小町は、ぶらぶらと遊ばせていた鎌を両の手で握り、構えた。

「この花に問題があると? あんたの目は節穴かい? どこに魂が宿ってるんだい。
 いい加減なことを言うと‥‥今ここで斬るよ!」

怒声が響く。
職権乱用は承知の上で、怒りと矛先を咲夜に向ける。

「だいたい、おまえさんは分かってるんだろう!?
 映姫様が何で紅魔館に足を運んでるか、分かってるんだろう!?」

そう、分かっていた。
映姫は自分に‥‥十六夜咲夜に会いにきていることに。
言葉が見つからなかった。
一言も返すことができなかった。
黙る咲夜を追い立てるように、小町が沈黙を破った。

「おまえさんの気持ちがどうかなんて、あたいには分からない。
 あたいは強制するなんてできない‥‥でも、あの日常を壊してほしくなかったんだ!!
 それを‥‥なんで‥‥っ!」

怒りの矛先は咲夜。
では、この哀しみの矛先は、誰だろう。
自分の感情が分からなくなっていく‥‥いや、わからないなら目の前の人間にぶつければいい。
決心し、全ての矛先を咲夜に向ける小町。
沈黙は長続きせず、咲夜は小さく、少しずつ、言葉を紡いだ。

「‥‥たしかに‥‥あなたと映姫様にとって、変化した良い日常だったのかもしれません。
 でも、私にとっては、それは、壊された日常なんです」

ただ一言、そう呟いた。
咲夜の言葉に、小町の怒りが、崩れ、壊れた。
あぁ、彼女は、忠実でありつづけるのだと、理解した。
理解したくなかった事実が、目の前にあった。

「‥‥っ! ‥‥そんな‥‥そんなの‥‥っ!」

何も言えない。
忠実であることを望んだ人間に、これ以上どんな言葉で責めればいいのだろう。
どんな言葉も、ただの戯言でしかない。
もう、ここに居ても、何もできない。
私は、映姫様の気持ちを、伝えることができなかった。
もう、帰るしかない。
彼岸へと、帰るしかない。

暮れ行く日常に、壊れ行く日常に、流れ行く時間に、絶望するしかなかった。




Time.2 【運命の転回】

「咲夜、ちょっと来なさい」

小さな吸血鬼は、不機嫌そうな声で従者を呼んだ。
ここは紅魔館の一室。レミリアの部屋。

「お呼びでしょうか、レミリア様」

どこからともなく、今までそこに居たかのように、咲夜は現れた。
時間を止め、音もなく、現れた。

「咲夜、パチェから聞いたわよ。
 あの閻魔相手に面倒なことになってるみたいね。
 私に仕えてる者として恥ずかしくないの?」

どうやら本当に不機嫌なようだ。
苛立ちを隠せない言葉に、慌てて咲夜は答えた。

「そう言われましても‥‥私から何かしたわけではありませんし‥‥私も困っているんです」

「困ってる? 何言ってるの? そんなくだらないことで困ってる時点で、私に仕える資格なんてないわ」

ふざけないで、とレミリアは怒りを表わにする。

「あなたの問題でしょう‥‥自分で決着をつけないでどうするの? このままダラダラと続けるつもり?
 いい加減にして、ここは紅魔館よ。 談笑するために用意した場所じゃないのよ。わかってる?
 ‥‥咲夜、今すぐ行きなさい。
 今すぐ決着をつけるか、出ていくか。 どちらでもいいわ。 さぁ、早く!」

怒声を吐き、レミリアは鋭い目で咲夜を見据えた。

沈黙が走る。

気圧され、耐えられなくなった咲夜は、わかりました、とその場から消えた。
残されたのは、小さな吸血鬼が一人。
レミリアは天を仰ぎ、真紅に染まった天井に向けて呟いた。

「‥‥散々ね‥‥」

誰もいない部屋、自分しか居ない部屋。
誰を待つわけでもなく呆けていたレミリアに、声がかけられた。

「散々‥‥本当にそうなのかしら」

「‥‥ドアはノックするものよ、パチェ」

「気にしないで、ずっと聞いていたから」

「‥‥本当に、失礼ね‥‥」

呆れるレミリアをよそに、悪びれたそぶりも見せずパチュリーはドアにもたれかかった。
レミリアに近づくこともなく、ただドアの前で言葉を繋いだ。

「私が教えたことだし、知ろうとするのは当然でしょう?
 それにしても‥‥出ていけなんて、レミィは思ってもいないことを口にするのね」

「あのままなら出ていってもらうわ。
 ‥‥咲夜は気付いていないのよ‥‥自分の時間が止まっていることに」

「気付いていない‥‥か。
 その時間を止めたのは、誰だっけ?」

「‥‥っ! そんなの‥‥言われなくても‥‥わかってる‥‥っ!」

親友の遠回しな叱責に、レミリアは苛立ちを表わにする。
分かっているのだ、自分が咲夜の時間を止めてしまったことに。
その後悔と、現状の悲痛さが、耐えられかったことに。
分かっているからこそ、苛立つのだと。
だからこそ、親友に、安堵する言葉をかけてほしいのだと。

「ねえパチェ‥‥咲夜の時間は、進むと思う?」

「そんなの、分からないわ‥‥でもレミィ、自分に仕えてる人間なんだから、信じられるでしょう?」

あぁ、この言葉が聞きたかったのだ。
この言葉を待っていたのだ。
この安堵を待っていたのだ。

この親友がいるから、私は信じることができるのだ。
咲夜に、仕えるだけの生き様から開放させることが、正しいのだと。




Time.3 【瑣末な時間】

その場所は彩りも薄く、闇と審判者の席だけが用意された空間。
彼岸。
そこは映姫が最後の審判を下す場所であり、映姫に会える唯一の場所だ。
生きとし生ける者が訪ずれてはいけない場所に、一人の少女が映姫に会うため訪ずれた。
十六夜 咲夜。
それは全てに決着をつけるため。
それは全てを元に戻すため。
それは、別れを告げるため。

「突然で申し訳ありません、映姫様」

最後の会話を。

「いいえ、お待ちしていました。十六夜‥‥咲夜」

最後の別れを、するために。

「十六夜咲夜。あなたを今、ここで裁きます」

時間の止まった少女を、裁くために。

「あなたは時間を粗雑に扱いすぎる。そのままでは地獄に行くしかありません。
 私は、貴方を裁き地獄へと歩ませるでしょう」

言葉を重ねる映姫。
他に音はない。
ここには、二人しかいない。
咲夜は、ただまっすぐ映姫を見つめていた。

「だから、時間を粗雑に扱うのはおやめなさい。
 私は何度か紅魔館を訪れましたが、あなたは人としての時間を壊しすぎています」

咲夜を諭す映姫だが、何も反論をしてこない。
沈黙が空間を支配していく。

どれだけ時間がたったのだろうか。
長い永い沈黙の末、ポツリと、咲夜が口をはさんだ。

「お言葉ですが、私は映姫様の期待に応えることはできません。
 責務を全うするために、自分を犠牲にすること。
 そうあることが、私が今の場所で暮らすための、瀟洒であるための、唯一の手段ですから」

映姫を射貫くような眼差しで見つめ、否定した。
善行も、自らの幸福も、映姫も。
映姫はただ黙って、咲夜の言葉を待った。
言葉を続けてほしかった。
裏切らないでほしかった。
だが、咲夜が繋いだ言葉は、あまりにも非情な別れの言葉でしかなかった。

「お話はそれだけですか、映姫様。
 でしたら帰らせていただきます」

話を終えた咲夜は背を向け、此岸へと歩き出す。
咲夜に言葉をかけなければいけない。
でも、言葉よりも先に、涙が、あふれ出す。
このまま黙っていてはいけない。
想いを伝えなければいけない。
全身全霊をかけて絞り出した言葉は、あまりにも稚拙で、およそ映姫のものとは思えない、悲痛な言葉だった。

「‥‥お願いだから、もう私を哀しませないでください‥‥私は‥‥貴方の‥‥その眼差しが‥‥好きなんです‥‥」

言葉は届いただろうか。
想いは届いただろうか。
立ち止まってくれただろうか。
涙で霞んだ視界には、もう何も映っていない。
何も映せない。
お願いだから、立ち止まって。
お願いだから、振り向いて。

‥‥お願いだから‥‥私の前から‥‥消えないで‥‥

残されたのは、泣いている少女と、それを遠くから見つめる死神だけだった。




Time.4 【噛み合った歯車】

快晴とも晴天とも言える大空を背に、渓谷の川辺で遊ぶ少女がいた。
河城 にとり。
彼女はいま、宝探しという名の暇潰しをしていた。
この川辺はまれに、幻想入りしたものが流れつくのだ。

「なーにっか、なーいっかなー? あっ! ‥‥んー‥‥? なぁんだ、石かぁ‥‥変な形の石だなぁ‥‥」

流れつくのは、ごくまれに。
そうそう見つかるものでもない。

「あれ? あっちにあるのは何だろう? ‥‥んー‥‥んんー‥‥なんか機械っぽい‥‥やっぱり機械だ! ネジがついてる!!
 うわっ! 同じのがたくさんある!! すっごーい!! やったー!」

流れつくのは、ごくまれに‥‥のはずである。
だが、見つかることもあるのだ。
よくわからない、機械らしき物を見つけたにとりは、そのひとつを分解してみることにした。
ネジを外し、フタを開け、基板を取り出す。手慣れたものだ。

「ふんふーん♪ 分解かんりょー‥‥って、あれれ‥‥何だろうこれ、構造が単純すぎて逆に分からないや‥‥」

分解や制作が得意な彼女でも、解析苦手なようだ。
どうしよう、とりあえず元に戻そう、戻ったけどどうしよう、わからないどうしよう。
困ってしまったにとりは、最後の手段を使うことにした。
物を判別する能力、その力の持ち主に見せに行こう。
そう決心した彼女は、香霖堂へと向かった。

香霖堂に着くと、そこには霖之助と、現像を頼みにきた文がいた。

「やぁ、いらっしゃい」
「あやややや‥‥どうしたんですか? ‥‥あっ、また何か面白いものを見つけたんですか!?」

天狗というのは、なぜ、こんなにも嗅覚が鋭いのだろうか。
いや、きっと文だけだろう‥‥そう思ったにとりは、しつこく聞いてくる文をよそに、霖之助に機械を手渡した。

「これ、川辺で拾ったんだけど、何か分かるかな?
 水に濡れてるから修理しないと動かないし、そもそもどこを直せばいいんだか‥‥」

ふむ、どれどれ‥‥と、機械を手渡された霖之助は、表を見て、裏返すと、全てを理解した。

「あぁ、これは連絡をする手段に使われた機械ですね。
 壊れているようなので、直してみましょうか。
 回路図を出力しますので、ちょっとまってください」

そう言って回路図の出力を開始する霖之助。
修理できるのが嬉しいのか、にとりはスキップしながらプリンターの前まで行き、今か今かとうろうろしていた。
そこに、先程から無視され、ふてくされ気味に現像された写真の確認をしていた文が、霖之助に問いかける。

「連絡をする手段‥‥ですか。 それは、これ全部が、お互いに連絡できるんですか?」

「うん? それは無理みたいだね‥‥でも、ちょっといじれば2つで会話できそうです。
 回路図をもう一枚出力して、組み合わせてもらいましょうか」

霖之助はパソコンに向き直ると、慣れた手つきでプリンターに出力命令を飛ばした。
未だ出力が終わらないプリンターに、待ちきれなくなったにとりが霖之助に叫んだ。

「ねえねえ! 回路図の出力おわらないよー! 何枚でてくるのー!?」

「あぁ、いま追加で出力しました。 2枚ほど出てくるので、見比べてもらってもいいですか?」

「見比べるの? 使えそうな配線を組み合わせるってこと? わかったーやってみるー! 奥の部屋、かりるねー!!」

言うが早いか、出力された回路図を掴み、にとりは奥の工房‥‥という名の、勝手に占拠した部屋へと向かっていった。
取り残され、見合わせる霖之助と文。
しばしの沈黙が流れたが、先に口を開いたのは文だった。

「ペアで持った二人の連絡手段‥‥ですか‥‥。 直ったら、一組もらってもいいですか?」

「‥‥珍しいね、ネタにならないものに興味があるなんて。それとも、何か企んでいるのかな」

いぶかしげに見る霖之助。文はあわてて言葉をはさむ。

「いや、べつに悪いことを考えたりなんてしてないですよ。
 ちょっと恩を売っておきたい‥‥いやいや、仲直りさせたい二人がいまして‥‥ね」

恩を売りたいとは、やはり企んでいるじゃないか。
霖之助は溜息まじりに、言葉を返した。

「仲直り‥‥ねぇ‥‥。まあいいよ、悪いことに使わないなら持っていってくれ。
 たくさん壊れたのがあるみたいだし、1つ直せれば全部できるよ‥‥あの子なら」

承諾を得た文は笑顔を返し、一言、礼を言った。




Time.5 【動き出す時間】

ここは彼岸、閻魔様の御前。
今まさに裁きを受ける霊魂と、裁く映姫の姿がそこにはあった。

「貴方は、人を楽しませることができました。 ですが、それは他人を使ってのこと。
 自分自身が道化を演じようとは決してしなかった。 それは、道化を演じた人への裏切りでもあるのですよ。
 まずは、そこを理解なさい。
 道化を演じさせるということは、人を楽しませるということは、自らも道化となることなのです」

そう諭す映姫を前に、萎縮する霊魂。
人は真実を前にした時、強い衝撃を受けるのだ。

「‥‥萎縮しないでください、貴方を地獄に落としたりしません。 それでも、多くの人を楽しませ‥‥」

その映姫の言葉を遮るように、ピリリ、ピリリ、と、奇っ怪な電子音が鳴り響いた。
ポケットの中に手を入れ、小さな機械を取り出す映姫。
機械を見やり、映姫は電子音を止めた。

「‥‥失礼。 と、お話を続けます。
 いいですか、これだけは忘れないでください。
 人を楽しませるということは自らを犠牲にすることであり、人を貶めることではないのです」

分かりましたか。なら、これ以上言うことはありません‥‥お逝きなさい、天界へ。
映姫が告げると、霊魂は、ふっ‥‥と消えていった。

「‥‥ふぅ‥‥。小町、あと何人ですか?」

「はい、今ので午後の第一陣は終わりです」

傍らに待機していた小町が返答すると、凛とした表情から一変、映姫は疲れを顔に出した。
そうですか‥‥では少し休憩しましょうか。と映姫は言い、小さな機械を机に置いた。

「お疲れ様です、映姫さま。では此岸へ行きましょう。今日はどんなお菓子が出ますかね?」

この部下はなぜお菓子のことばかり考えるのだろうか。
『花より団子』という言葉しか適当な語彙が見つからない小町をよそに、映姫は歩みを強め、部屋から出ていった。

「あっ、ちょっと、待ってくださいよ映姫様ー!」

後を追い小町も部屋を出る。
部屋には、闇と、映姫が座っていた机と、その上にある小さな機械だけが残されていた。
その機械には、無機質な文字で短い文章が、バックライトに照らされ浮かんでいた。










コウチャノジュンビガデキマシタ











おわり。











一人反省会。

咲夜、パチェ、レミィ、映姫、小町、にとり、霖之助、文。
キャラ出すぎでしょう‥‥いや初期の3人(咲夜、映姫、小町)だと蹴り出しもカタルシスも出せなかったんですごめん。
でも、いくらカタルシスが弱かったからって、キャラ増やしてエクスマキナを作るのズルイですよ俺。
文章なげーし‥‥もうちょっと決められた範囲でカタルシスを出せないとダメですね。

最後の一文にカタルシスを持ってこようとするあたり、西尾維新の影響受けすぎ。
ラノベスタイルでやってるのに第三者視点だから合間の表現が酷い。要勉強。



@パチュリーについて@
本当は蹴り出しの傍観者で終わらせるつもりだったんですが、
レミリアが可哀想なのでもっかい出てもらいました。
この人がいるから、レミリアはカリスマでいられるんだと思います。

@レミリアについて@
カリスマを維持しようと努力したらこうなった。
すごく反省している。

@咲夜について@
咲夜さんは、結局自分の力で時間を動かすことはできなかったですね。
でもこれは咲夜さんがダメな子ってわけじゃないですよ。瀟洒なんです。


@にとり、霖之助、文について@
本当は泣いておわりだったんですけど、映姫様が可哀想なのでもっといい結末のために出しました。
エクスマキナの立役者ですね。
唐突すぎて全体のストーリーになじんでない件。


ちなみに、幻想入りした小さな機械はポケベルだったんですが、分かりましたかね?
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