桜井淳 発言研究まとめ@Wiki

「脱線惨事は東京でも起こる」の考察

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脱線惨事は東京でも起こる(ゲンダイネット)

107人もの死者を出したJR福知山線の脱線事故では、次から次へとJR西日本の失態が明らかになっている。過密ダイヤ、過酷な労働、遅れに対するペナルティー、ATSの不備などなどだが、これらがJR西日本だけの問題点かというと違う。技術評論家の桜井淳氏が「惨事は東京でも起こる」と“衝撃の警告”!

 JR西日本の垣内剛社長はきのう、幹部社員を集め、「全社員が一丸となって全力で安全確保に取り組むことで発足以来最大の危機を克服しよう」と呼びかけた。

 商売優先で安全軽視の経営をしといて「よく言うよ」だが、ゾッとするのは「他の鉄道会社も似たり寄ったり」(桜井淳氏)だということだ。

「東京都内も過密ダイヤは一緒です。ところが、運転士のオーバーランの他にも乗客が挟まれたり、乗り切れなかったりで、30秒程度の遅れはよくある。それを運転士は速度調整して取り返しているのです。乗客は列車は定刻通りに来るものと思っているでしょうが、その裏では運転士に過酷な労働を強いているわけです」(同)

 半径300メートルのカーブ、最新型のATSがついていなかったことも問題視されたが、「その程度のカーブは至る所にある。ATSも高度なものは新幹線にしかついていない。在来線は旧型がほとんどです」(同)

 首都圏のJRや私鉄は新型のATSがついているが、新幹線の装置に比べると、機能は落ちる。

 その一方で、JR、私鉄ともども車両の軽量化にいそしんできた。

アルミの軽い車両にすれば、多くの乗客を乗せていても少ない電力で走れる。アルミならば、塗装の必要もなく、メンテナンスの費用も浮く。コストカットのために、いまや、どの鉄道会社も同じような車両を使っている。しかし、脱線した車両は1両目は長さ21メートルの車両が7メートルにつぶされ、2両目は車幅が60センチ程度でペシャンコだった。10秒の遅れも許さないような過密運行を続けるのであれば、もっと車両の強度を上げるか、コンピューターですべての運行をコントロールしないと、いつ惨事が繰り返されるか分かりませんよ」(同)

 鉄道各社は今度の事故を教訓にすべきだ。

2005年5月2日掲載記事


 さて、おかしな点を指摘。

 クハ206・207・クモハ207の車体長は、いずれも20mであるとか(JR 全車両ハンドブックによる)、過密ダイアの定義が違うだろ、とかは重箱の隅つつきになるか。

 まずは。

ATSも高度なものは新幹線にしかついていない。

 全くの意味不明。そもそも新幹線についているのは、ATCで(山形・秋田新幹線は当然除く)信号暴進を防止するATSが、何で地上信号廃止した新幹線で存在するのか?

在来線は旧型がほとんどです。首都圏のJRや私鉄は新型のATSがついているが、新幹線の装置に比べると、機能は落ちる。

 ATCをATSと誤植したものと仮定し、ATCについての記述であるとしても、記述がおかしい。新幹線の方がむしろ機能的に遅れている面もある。例えば、在来線では、京浜東北線で運用されているデジタル式ATC。新幹線ではどうかというと、2005年5月時点で東北新幹線盛岡~八戸および九州新幹線でしかデジタル式ATCは運用されていない。(参考

 また、これはあくまでもATSの事であるとして、「新幹線の装置と比べると」を無視するとしても同様におかしな記述である。

 ATS-PやATCの設置がない、というのであろうが、これもJR東日本資料になるが(PDF)青梅線青梅~奥多摩、八高北線など、むしろ首都圏でATS-PやATCの設置がない線を探すのが面倒だ。

(勿論地上子の設置場所を間違えたり、スイッチを切っていたりしては意味はないが、整備状況としてここでは述べる。)

 アルミの軽い車両にすれば、多くの乗客を乗せていても少ない電力で走れる。

 207系は、ステンレス。関東エリアでアルミ車体(の通勤電車)とは、京急・西武・東武・東京メトロ・JR203系と、正直少数派。

 10秒の遅れも許さないような過密運行を続けるのであれば、もっと車両の強度を上げるか、コンピューターですべての運行をコントロール

 これは凄い前提。車両強度を上げれば、過密運行しても良い、と読み取れる。桜井氏は、どうやら運動(速度)エネルギーを、極めて過小評価しているきらいがある。(運動エネルギーは質量に比例し、速度の2乗に比例)

  • のぞみ車体破損に際しては、時速250km/hで穴が空いたことを問題視。
  • 「新幹線が危ない!」で、大阪のニュートラム事故を論じてはいるが、その中に、「たかだか6キロメートルの区間を時速50キロ程度の低速で走る電車」と評している(p216)。
  • ハイヤーの運転士さんが常磐道で常時130km/hを出していることについて、「ややこわさを感じる。」と言うに留め、「最近ではドア・ツ・ドアで60分で帰れるようにと期待しているのだが。」と、速度超過を黙認してる。(参考:福知山線事故で、あれだけ速度超過を口酸っぱくして言っていて。これ?)

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