「蒼弓ノート」 別館

携帯型プレイヤーとVorbis

最終更新:

匿名ユーザー

- view
メンバー限定 登録/ログイン
#blognavi
 最近はVorbis対応の携帯プレイヤーも増えてきて喜ばしい限りですが、幾つか問題も耳にします。例えば使用できるビットレートに制限がある、というものです。
 Vorbisのqualityモードは基本的にビットレートを管理するための仕組みを持たないので高いqualityモードに対応するのが難しいのは理解できます。また、q-1/44.1kHzのように大きなブロックサイズを使うモードではワークメモリが足りなくなるケースもあるでしょう。しかし、q0/q1が使えないという制限は良く解りません。
 それとは別に多くのプレイヤーで曲の最後のほうが切れる現象を起こすようですが、正直これも解せません。Oggでは総サンプルを記録するようになっているため、これとサンプリング周波数から、処理しようとしているブロックの正確な時間が割り出せるはずです。総時間の短いファイルで問題が出やすいというケースもあるようですが、これなどはファイルの長さから時間を計っているのではないかと勘ぐりたくなります。Vorbisではセットアップに数Kbyte使用するので、もしOggファイルのサイズを元に時間を計算しているのなら、小さいファイルほど、尻切れが目立つのも容易に理解できるのです。
ただVorbis(Ogg)はストリーミング前提のためか、総時間をヘッダに記録しません。そのため自前で総時間を得るのは多少面倒なのですが、標準的なライブラリであるlibvorbisや携帯機器のベースとなっているであろうTremorではそのための関数が用意されていますし、自前でやるのも困難というほどのものではありません。
 後者は単純な実装の問題として、前者の原因は一体なんなのでしょうか? この問題に関してはVorbisのメーリングリストでも話題に出ていたと思いますが、メイン開発者のMonty氏も原因を断定できないようでした。ただ、Vorbisではqualityモードによって異なるセットアップパラメータを使うので、特定のパラメータが問題となっている可能性はあるかも知れません。
こういった一見不合理な問題は、早く無いのがあたりまえになって欲しいものです。


カテゴリ: [vorbis] - &trackback() - 2005年05月26日 21:32:55
名前: コメント:
#blognavi
記事メニュー
目安箱バナー