ゴーストの立ち位置について。
あのゴーストはこういう分類でこのゴーストはその種類で……という話は多くの方がしているし、今更感が強いので避ける。
いや最早話題に乗り遅れたのは覆しようがないのではあるが、タメになる文章の一つくらい残せれば有意義というものだ。
ここでは立ち位置というのをちょっと別方向に解釈して見ようと思う。といっても別段偉そうなことを言うわけではなく、
「デベが取るべきスタンス」「ゴーストが取るべきスタンス」について、3点に絞ってみたい。
1.「自分が面白いから」作っているのか? 「他人に面白いと思って貰うため」に作るのか?
現在公開されているゴーストはほぼ全て無償だ。得られるものを突き詰めていくと自己満足と他人からの評価の2つになる。
より評価されるためにはより使って貰わなくてはならない。しかし「自分が面白いから」作っているゴーストは、
「他人に面白いと思って貰うため」に作られたゴーストより、ユーザからのレスポンスが鈍る。だって使っててもいまいち面白くないんだもん。
前者は感想が来なくても「まぁ分かる奴だけ分かればいい」と納得(あるいは説得)させることが出来るが、後者はそうはいかない。
ゴーストを公開しただけでは完結せず、ダウンロード数を確認したりとか、ユーザからの感想を読んで初めて報われる。
ユーザ数と感想コメントの数がまったく比例しないこの界隈では、というかあらゆる創作活動で、自分への評価をどう飲み込むかは重要な問題だ。
逃げといえば聞こえは悪いが、スタンスを明確にしておくのは大事だ。金を取っているわけで無し、心血注いでまでゴーストを製作する義務は無い。
デベロッパー自身が自分の内面をきちんと整理しておかないと「心が折れる」ことがあるんじゃないの? と、そう言う話。
世の中には好きなことをやるだけで人気者になれる人もいるけど、それはそれで一つの才能だろう。
おれや君に強烈な個性なんてものがあったら、とっくに一角の人間になってウハウハに儲けているハズだ。というわけで2つ目の話題になる。
2.「個性」というトラウマ
「おれの作っている物ってホントにオリジナルなの? なんかのパクりじゃないの? てかオリジナリティって何よ?」
と思うことは誰にでもあるはずだ。御大に聞いてみよう。
要するに他人と違うものを作るのは大変だと言うことだが、まぁなにせ富野の言うことなので解釈は個人に任せる。
3.こっちみんな、いやこっち見ろ
ゴースト・相方・ユーザの3者はどのような関係で互いをどう見ているのか。ユーザは一体誰、つーか何?
パソコンの向こうでゴーストの会話を眺めているだけの存在なのか、それともゴーストの目の前に居て3人で会話している存在なのか?
ゴーストはユーザにどう会話を振るのか。それはどういう「場所」で話されているのか?
「ユーザさんの背後に自縛霊が…」はいかにもモニターの向こうにいるっぽい。「ユーザさんにお菓子を買ってきた…」だとゴーストの隣にいるように感じる。
「HDDから異音がするよ~」だと人工知能みたいだし、「この部屋すきま風が入るから気ぃつけぇ」だと一緒に机を囲っている雰囲気だ。
今の技術ではモニターの中に入ることは残念ながら出来ないので、「ユーザは何処にいて、どう扱われているのか」というのを意識して決めておこう、って話。
おお、ようやく「立ち位置」っぽい事を書けたぞ。
最終更新2010-06-14
.
最終更新:2010年06月14日 00:51