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ミリ姫大戦ファーストインプレッションAAR


もはや訳が分からない勢いで増殖している艦これ亜種の擬人化ブラウザゲームに新たな挑戦者が現れた。
その名は「ミリ姫大戦」。独自性や個性がどーにも感じられない見てくれだが、やらずにディスるのは
控えめに言っても紳士的でない。ましてや「ぼくのかんがえたぶらうざげーむろん」を評論家になったつもりで語っちゃったりなんて
ナンセンスの極み。そこでおれと「ふしぎの国の世界大戦」の二人でゆるく軽くこのゲームをプレイしたAARをお届けしたい。



という事でゲームを始めるのだが、はてさてどんなミリ姫(このゲームでは女の子のことをこう呼ぶのだ)が出てくるんだろうか?

20ミリ対戦車銃装備のCV.33とか出てこないかなー。

じゃあ俺は青天白日付きのカーチスホークIII




君らホントに出てきたら使うんだろうな。まずは初期キャラの選択だ。が、この時点ですでに二人の暴走が始まる。


TKSと7TPが初期キャラとして選べるとか、ポーランド愛に溢れる運営だな。関西弁を喋ってるのが気になるが。

ここはあえてTKSを選ぶかな。

何故?

豆戦車魂を感じるから。

なんだよ豆戦車魂って…。


いよいよゲームが始まる。仮にも執務室が与えられた艦これ世界の提督とは異なり、
ミリ姫世界のプレイヤーは初期ミリ姫と裸一貫で野外に放り出されている。凄まじい貧乏ぶりである。

左側のメニューがすごいぷるぷるして見辛い。
プレイヤーの名前をきっちりアリステアにするあたり抜け目ないな。
つーかそれ以前に何かすげぇ重いんだけどこのゲーム。




推奨環境がメモリ4GBなんだとか。ほんとにブラウザゲームなのか疑いたくなる。
そんなこんなで出撃である。西部戦線を選択し、ステージ1、白作戦へと向かう


ポーランド軍の戦車がワルシャワを攻略するのか…。




陣形を選んだ後は自動でバトルが始まる。ま、この辺は正直言って艦これとまーったく同じだ。
ただし戦闘を早送りできる機能があるのはいい点。


薄い側面装甲を狙え! とか同軸機銃で敵兵掃討しろ! とか出来ないの?




パンツァーフロントかSteel Furyでもやってなさい。そんなこんなで勝利を収めるとボロボロとミリ姫のドロップが。


7TPがドロップしたな…これはポーランド縛りをやれと言う事か。


アルピーニきたー! これベルサリエリとかカラビニエリとかイタリア軍だけで部隊編成できるのかな?




ポーランドとイタリアというツボを刺激するミリ姫がドロップし段々エンジンがかかって来る二人。


進撃を続け、あっという間にワルシャワが陥落する。


ドロップしたのはまたもやポーランド系のミリ姫。正直な話元ネタの人物をよく知らないので後で調べておこう。

ポーランド縛りがますます捗るな。




ここでいったんメインの画面に戻り、補給だの任務だのをこなしておく。


このメイドって何者なんだろう。

あれだ、「連隊の子」的な。

※第二次大戦のソ連軍において軍の部隊と行動を共にした子供たちのこと。戦争により家や家族を失った子供が
通りがかりの軍に拾われるというケースが多かったそうだ。中には階級と軍服を与えられ雑用役兼マスコット
として扱われた子供もおり、それどころか連隊の子始め戦災孤児のために作られた軍学校である
スヴォーロフ幼年学校などというものまであるのだから本気である。詳細はカターエフの小説
「連隊の子(少年少女世界文学全集33 ロシア編4)」を参照のこと。

つまりこのメイドさんにはそこいらの鬱アニメを超える裏設定ががが。

そういうの止めてくれよ……俺最近涙腺弱いんだから。

言い出したのは少佐じゃん!


7TPなのに何故かKwK36をデフォで装備してるのが気になるんだけど、
それはそれとしてゲーム的には88mm砲でも問題なく乗っちゃうのかな。

それどころか2門同時乗せも出来るようだぞ。砲塔が熱くなるな…。




次は探索と研究、艦これで言う建造と開発をやってみる。
キャラによって得意分野があるそうだが、それが具体的に明示されている点は親切だ。


どのアイテムやミリ姫が入手できるかまで分かるんだな。1%以下のがゴロゴロしているのが気になるが。
つーかコマンドゲレーテって。一体どういう効果があるのやら。

うーん。兵器名じゃなくてミリ姫名を言われても分かりにくいことこの上ないね。




ところが、さほど軍オタでないプレイヤーからは「(対)戦車砲の種類がいっぱいあって区別が付かん!」と言われているそうだ。




あー、なるほど。言われてみれば確かに。
固有名詞のある照準機がたくさん出てくるのは面白いね。この手の擬人化ものではあまり見ないネタだし。


たまに出てくるかと思ったらこんな意味不明な物だし。

アニメ艦これのネタはデンジャラス過ぎるから止めろ。繰り返すすぐに止めろ。




とりあえず初期値でやってみよう。まずは探索。


38(t)か…相変わらずどのゲームでもLTvz.38の名前では呼んで貰えないんだな。

チェコとスロヴァキアの人はもっと怒って良いと思う。じゃあ次は研究ね。


…これはいよいよイタリア縛りでクリアが現実的になってきたね。




デイリーの任務をこなすためにもう一度探索してみる。すると先ほどは1分くらいだった必要時間が跳ね上がった。


これは何か期待できるかな? と思いシュトリヒ(という名の高速建造材)をぶち込んでみる。


まさかまさかのティーガーである。あまりの驚きに入手時のキャプチャをミスってしまった。

カリウスか。今年亡くなったんだよな。なんとまぁ因果な。

このミリ姫ってさぁ、なんかMCあくしずに出てきそうな感じしない?

そういうネタは危ないから止めなさい。早速部隊に組み込もう。

いや! ここはあえてポーランド&イタリア連合軍で行けるところまで征ってみようじゃん!




え…。アリステア、君は急に何を言い出すんだい。





これはゲーム。ゲームの中でくらい効率よりロマンを求めなくてどうするのさ!

言うねぇ。




いやまったく渋いことを言う。そう、我々はRPGの選択肢の中ですら「いい人」を演じてしまうし
ファジーな考えが許されるSLGの中ですら効率を求めてしまう。遊びの枠内で遊びを求めずして何がゲームか!


かくしてポーランド&イタリア連合軍+道中ドロップの1名から成る部隊で1-3へと進撃する。


これ、部隊5キャラ全員戦車にするなんてイスラエル軍並みのオールタンクドクトリンも出来るんだ?




出来ることは出来るが、ボスに到達するためには歩兵が部隊にいないとダメな(場合がある)のだ。
基本的に弱い歩兵だが、艦これの夜戦に相当する「掃討戦」では駆逐艦による夜戦カットインも真っ青の火力を発揮するし、
またパンツァーファウスト始め対戦車装備を充実させることである程度の攻撃力を持てるようだ。





歩兵が死にキャラになってないのはいいな。


道中でまたマイナーな兵器を拾ったり、


マイナーどころではない装備を入手したりしていよいよ1面のラスト、ブレスト掃討戦である。

装甲列車とか列車砲とか実装されないかな。シミャウィ希望。

運用コストが凄まじいことになりそうだ。




などとノンキ極まる進撃だったが、ここまでさくさく(序盤の序盤なので当たり前だが)進んでいたアリステア司令官にピンチが訪れる。


アルピーニのリベルエーリが手痛いダメージを受け大破してしまう。進撃するか、それとも撤退か?

艦これのセオリーに乗っ取ればおとなしく引くべきではあるが。

いや、あたしに考えがある。進撃するよ。




進撃した先で再び戦闘、ボス戦はこの次なのでここは無傷で突破したい。




で、アリステアの考えってのは?

さっきから戦闘眺めてて思ったんだけど、敵味方の位置が同じものにしか攻撃を仕掛けていない感じがする。
一番右のキャラは一番右の相手に。同じく右から二番目のキャラは二番目の相手に…って具合。
艦これと同じく戦闘に具体的な介入は出来ないけど、ある程度誰が誰を狙うかは決められるみたい。


陣形を弄ると部隊の順番まで変わるのを利用してリベルエーリが左端に来るように弄るアリステア。
結果は大当たりでリベルエーリに攻撃が来ないまま戦闘が終わった。で、その戦闘でのドロップ。


M13/40きたー!




なんだかマジでイタリア兵器の引きが凄い。物欲センサーが壊れてしまったのか、
あるいは今年の運を使い果たしてしまったのか。割と本気で心配になる。


ボスの撃破こそ出来なかったものの無事勝利し、2面であるバルバロッサ作戦が解放された。
と、ここまで色々駆け足だったが、正直このゲームどうよ。

艦これにいつまで経ってもイタリア艦が実装されないことにヤキモキしていた
あたしとしてはイタリア成分を補給できて満足です。

ルーマニアとかハンガリーとかタイとかのキャラ・兵器をもっと実装してくれたら続けてもいい。




そんなことだろうと思ったよ。サービスが始まってまだ2日だ(このAARは2015/2/25に書いている)。
だから今から言う事はあくまでサービス極初期の感想だ。それを踏まえた上で読んでくれ。

正直今のところは「艦これの亜種」から脱し切れていない。その他多くの擬人化ブラウザゲームと同じだ。
ただ、プレイ前に想定していたよりかはかなり楽しめたし、
「照準機やスモークディスチャージャーを開発する」なんて単語に少々ときめいたり
弱っちぃはずの歩兵が掃討戦で尋常じゃない火力を見せつけた点にグッと来たものがあるのは事実だ。
指揮車とか航空機とかの概念は上手く扱えばゲームに深みを与える、んじゃないかなあ。
偉大な先駆者である艦これが、ややもすれば「ルート固定要員としてのみ運用される軽空母」
「起用されるのは改二持ちか高スペックか対空射撃が出来る艦娘だけな駆逐艦」といった、
「○○が上位互換だから××は要らないや」的な、全く「これくしょん」でない方向に片足を
突っ込みつつある昨今、例えば突撃砲と自走砲を上手く差別化するようなルールを作って
個性を生かす方向に走れば、無駄にマイナーな(誉め言葉)兵器・装備や元ネタの軍人達にも
個性が付いてくるのではないかと愚考する次第。

もっとも、例えばカチューシャと152mm榴弾砲をどう差別化するんですかと
聞かれれば難しいところではある。抽象化の匠であるパラドゲーにおいてすら、
「竜騎兵なんて縦にしても横にしても使いようがない!」とか
「装甲車もロケット砲もいらん! 砲兵だけあれば十分!」なんてことが起きているのだから。

グダグダ書いたがひと言でまとめると「思ってたよりイケそう」という感想になる。
何らかの方向で突き抜けたゲームになれば良いのだが。


入手したミリ姫を使ってポーランド・イタリア連合軍を完成させてみた。
この手の妄想全開な「○○縛りプレイ」が簡単に実現する&それなりにゲームになる点は称賛すべきだろう。





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最終更新:2015年02月27日 07:57