日々是栄和

【 役作り 】 その15

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【 役作り 】 その15 

 
イッツー   一気通貫  【 二翻 】

  

 

 【 役作り 】編、第15回は【 イッツー 】でございます。結構固定ファンが多い役ですな。


 では早速その定義から。


 ○ ある1種の数牌の、【 123 】【 456 】【 789 】という3つの順子で構成される。


 というものです。

 間違いやすいのは、「 1~9の数牌で構成される 」という認識ですが、【 九連宝塔 】と区別するためにこういう定義にしておきます。


 その他、待ちなどに制限はありませんが、鳴くと一翻に食い下がります。


 【 サンショク 】と同じく、片上がりをする可能性があります。



 1.ペンチャン

   

 

 表題の例ですね。

 これは  とあって  待ちの例。他に和了り方はありません。こういった和了り方を【 確定 】と呼んだりします。


 2.カンチャン

   


 これも1.と同じ。【 確定 】ですね。


 4.リャンメン

   


 こうなると【 確定 】ではありません。

  が出た場合、【 イッツー 】にはならずただの【 ピンフ 】になります。


 5.多面待ち

   


 これは4.の複雑なバージョン。

    待ちで、【 イッツー 】がつくのは  のみ。この  のことを【 高目 】と呼びます。




 ※ 注

 役とは関係ないけれどもここで【 高目 】と【 安目 】について補足を。

 【 高目 】とは、待ちによって2つ以上の点数が見込まれる場合、点数が高くなる待ちのこと。

 【 安目 】はその反対で、点数が安くなる待ちのこと。

 よって、どれだけ点数が低かろうと、高い方の待ちは【 高目 】である。

 1000点が1300点になっても【 高目 】という。この場合はテンパネが多いかな。

 逆に、どんなに高い点数でも、より高くなった待ちが存在した場合は【 安目 】である。

 たとえ16000点でも24000点になる待ちがあったのならそれは【 安目 】だ。

 よく高目ハネマン、安目マンガンなどを妥協して安目で和了ると、「 安くないじゃん 」と言われるが、安くなくとも安目である。

 安目とは、最高形ではないわけで、状況いかんによっては意外と苦しい。


 ちと脱線したがおわかりだろうか。


 【 イッツー 】は【 サンショク 】と並ぶ部分役の花形である。

 全体役をエンジンだとすれば、部分役は過給機であろうか。ターボ付きのほうが馬力は上がるわけね。


 では【 イッツー 】の特徴を、【 サンショク 】と比較しながらみてみよう。


 ① 9枚役である

 これは【 サンショク 】と同じ。計36枚中9枚を揃えることによって役として成り立つ。


 ② ある一つの色によって成り立つ

 ここが【 サンショク 】との最大の違い。

 13枚の手牌中、8枚もしくは9枚が同じ色で構成されることとなる。

 よって、 捨て牌に【 ホンイツ 】と同じ傾向が現れる場合がある。

 【 ホンイツ 】【 イッツー 】両者の違いを下記に記す。


 例ⅰ :

 


 これが【 ホンイツ 】の代表的な捨て牌。この場合はピンズの【 ホンイツ 】

 不要な色(ソウズ・ワンズ)の数牌 → 字牌 → 必要な色(ピンズ)の数牌 が通常。


 例ⅱ :

 


 似ているが   に注目。

 【 イッツー 】は【 ホンイツ 】を志向しない場合、面子手を踏まえつつ構成される。

 よって、字牌は早めに切られることが多い。

 また、リャンメンの面子  を切って手を狭くしているのがここから読み取れる。

 6巡目までは必要( かもしれない )だったわけだ。




 では次。


 ③ 待ちが少なくなりやすい


 ここも【 サンショク 】とやや異なる点。

 カンチャンやペンチャンの可能性自体は【 サンショク 】とほぼ同じ。

 しかし【 イッツー 】は変化させることが出来ない。

 

 【 サンショク 】の場合は【 678 】がダメなら【 567 】で。。。。

 といったように変化させることが可能である。これを【 シフトする 】と呼んだりする。

 しかし、【 イッツー 】はあくまで固定である。【 123 】は【 123 】だし、【 234 】にするわけにはいかない。

 よって、聴牌はもちろん、イーシャンテンの枚数も【 サンショク 】に大きく劣る場合がある。


 ④ 鳴くと点数が低い


 【 サンショク 】もそうだったが、【 イッツー 】は更にひどい。

 まずもって一翻に食い下がってしまうのはもちろんのことだが、【 イッツー 】は【 サンショク 】に

 比べて複合できる役が少ないので、鳴いて合わせられる手を作ることが難しい。

 この辺については後述。


 なんか【 サンショク 】と比べると見劣りしますな。。。

 しかししかし、これらのデメリットにも負けない魅力が【 イッツー 】にはあるわけで、それは、




 形が美しい




 またそれかい (´゚ω゚):;*.':;ブッ


 まーこういった非効率的な役は相手の意表を突くんでして。。。

 例えば、



      


 こんな感じで。

 当然【 チャンタ 】【 サンショク 】辺りを警戒しますわな。

 で、無警戒に  を切るとロン。


      


 ソウズがドラだったりするともうマンガンです。。。




 まあこれは極端な例ですが。


 さて、では他の役との相性について、例のよって表にまとめてみました。

 

難易度  易 難易度  中 難易度  難 難易度  不可
【 ホンイツ 】 【 イーペーコ 】

【 チャンタ 】
【 リーチ 】 【 ヤクハイ 】   【 チートイツ 】
【 ツモ 】 【 チンイツ 】   【 トイトイ 】
  【 ピンフ 】   【 サンショク 】
      【 ジュンチャン 】
      【 リャンペーコ 】
      【 サンアンコウ 】
      【 ホンロウトウ 】
      【 サンカンツ 】
      【 ショウサンゲン 】
      【 タンヤオ 】
 
 
 まーこんな感じですか。
 
 やはり【 ホンイツ 】【 チンイツ 】といった染め手との相性が良い。
 そりゃ13枚中8枚か9枚が同じ色になればみんな狙うかもですな。
 その分、手広い全体役の【 タンヤオ 】【 チャンタ 】両方とも複合できないのが辛いところ。
 
 【 サンショク 】の場合は【 ホンイツ 】との複合が出来ない分、この2つとの相性は良い。
 
 僕の印象を言えば、【 イッツー 】はオーラスマンガン差などといった状況には不向き。
 その代わり、1000点2000点差のときに、そのゲリラ性が威力を発揮する。
 
 【 ピンフ 】と複合しても高目でやっと3900点。充分とはいえない。
 が、鳴いてドラ1で2000点は、僅差の勝負では大きい。
 
 【 サンショク 】と【 イッツー 】をどちらを狙うべきか、という状況が結構あるけれども、概ねは【 サンショク 】でOK。
 だからこそ、たまの【 イッツー 】が和了れるようになると思う。

 

   

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