天界のとある一日


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「何か最近ついてないなぁ…」

比那名居天子は深く、これまた深くため息をついた。
最近の自分の不幸についてである。
待望の異変を起こして皆から構ってもらえたのはいいが、肝心な異変を起こす前からフルボッコにされていたり神社を再建しても変な妖怪に茶々を入れられたりと予定と全く違っていた。
なかなか思い通りにいかないものだ。

「(不幸な目に合ってるのは完全に総領娘様の自業自得なんですけどねぇ)」

と、天子の姿を見つめながらそんなことを思うのは永江衣玖。
空気が読める能力は伊達ではない。

「…ねぇ、それでなんで貴方がここにいるわけ?」

矛先が衣玖の方に向かってくる。
その程度は予測済みであった。
伊達にそれなりに長い付き合いではない。

「説明したではありませんか。私はお目付け役です」
「…はぁ、なんでそんな面倒な事に」

平たく言えば緋想の剣を無断で持ち出した上に、地上を混乱させた罰である。
監視とは言っても別に監禁とかというわけでもなく、天子が行く所について行くだけだ。
やった内容から考えれば監視付き程度で済むのは破格の待遇と言えなくもないのだが、当の天子自体はそれすらも不満な様子だった。

「(少し自由奔放にさせ過ぎましたかねぇ。こんな世間知らずの我儘になってしまって)」

とは思うけれど、やはり口には出さない。
さすが空気の読める女性は違っていた。

「…ねぇ?」
「はい?」
「なんでいっつもふよふよと空飛んでるのよ?」
「何でと言われましても、習性のようなものですが」
「話しにくいじゃない、ちゃんと地に足をつけなさい」
「はぁ…」

言われるがままに地の上に足をつく。
そして、天子の視線は衣玖の身につけている羽衣に向けられる。
どれくらいそのまま沈黙の時が流れただろうか、先に口を開いたのは衣玖の方だった。

「…触りますか?」
「良いの?」
「触るだけでしたら」

普段は傍若無人そのものなのに、こういう変なところだけは遠慮する天子である。
恐る恐ると言った感じで羽衣に触れる。
瞬間、天子はなんともいえないような幸せな表情になる。

「やっぱりこの肌触りは最高よねぇ…。……ねぇ?」
「差し上げませんよ」

さすがにきっぱりと断る。
これを失えばアイデンティティの喪失である。
「あんたどっちだっけ…?」と言われかねない。

「そうよねぇ…」

あっさりと引き下がる天子に「おや」と衣玖は思う。
一昔前なら駄々をこねているところなのだが。
もしかすると地上の者との騒ぎは決して全てが悪いというわけでもないのかもしれない。

――そんなことを考えている衣玖は隙だらけであった。

「――けど、こっちは別にいいわよねっ!」
「あっ!!」

盗られたのは羽衣――ではなく、頭に乗っている帽子。

「総領娘様っ!!」
「あははは、別にいいじゃない帽子くらい。別に変わりがないものでもないんでしょ?」

それはそうだが、毎日使っていればそれなりに愛着だって湧くし、何よりいつも被っているものなのでないととても落ち着かない。

「とにかく返してください!」
「そうは言われても私もこの帽子被ってみたかったのよねー。…そうだ、えいっ」
「ひゃっ」

衣玖の頭に何かが乗る感触がある。
天子が先ほどまで自分が被っていた帽子であった。

「あはは、似合うわよ。それじゃ、この帽子はしばらく借りるからねー」

対する天子は衣玖の帽子をかぶって大変上機嫌そうだった。

「……はぁ」

その楽しそうな表情を見ていたら文句を言うのも馬鹿らしくなってきて、衣玖はため息だけで済ますことにした。
どうせこれからも長い付き合いになるのだ、このくらいで苛立っていたらとてもじゃないがやっていけないだろう。



―――それに、たまにはこんな日も悪くない。
そう思わなくもなかった天界のとある日の出来事であった。

















以下、スレにて貼られたAA



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