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艦船からB-52を飛び立たせたがる人達


福島瑞穂議員の「空母からB-52が飛び立つ」発言はネット上で広く知られており、その誤りを指摘しては「軍艦を何でも戦艦というマスコミは~云々」
と知識人ぶっちゃったり、「こんなことも知らないのに議員やってるとか~云々」と知性への脅しへ入り込んでしまう人が未だにいる。
そんな人達を眺めながら「ああ、またアホなことやってんな」と言うのは簡単だが、具体的にどう「アホ」なのか説明するのは少々骨が折れる。
ざっとググってみても労力を掛けてまでこんな事を説明している人はほぼ見かけない。じゃあおれがやるしかないじゃん。

時系列

2001/9/11 アメリカ同時多発テロ事件発生
2001/10/7 アメリカ・イギリスを中心とした各国がアフガニスタンへの攻撃を開始
2001/10/29 テロ対策特措法成立
2001/11/2 テロ対策特措法施行
2001/11/9 海上自衛隊の護衛艦2隻と補給艦1隻がインド洋に派遣される
2001/11/15 第153回国会予算委員会第6号において福島が例の発言をする

「艦船からB52」以前の流れ

さて、テロ対策特措法第二条の3では協力支援や捜索救助などの「対応措置」は
戦闘行為が行われておらず、活動の期間を通じて行われないと認められる地域でしかしてはならないと定めてある。
では戦闘行為の定義は何かというと、同じく第二条の3に「国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷し又は
物を破壊する行為をいう」と記されている。

どこが戦闘地域でどこが戦闘地域でないか、どこまでが戦闘行為でどこからがそうではないかと国会は揉めに揉めた。

一例を挙げよう。野党側が「インド洋にアメリカが定めたコンバットゾーンは戦闘地域ではないのか。そこに自衛隊が行くのは問題ではないのか」
とつっかかると与党はすかさず「コンバットゾーンは派遣される軍人に手当、福利厚生、税制などの優遇的措置を与えるために
設定されたゾーンで、日本の『戦闘地域』とアメリカの『コンバットゾーン』は別物だ」と切り返す。
すると今度は「コンバットゾーンから巡航ミサイルによる攻撃が行われているが、これは戦闘行為に当たるのではないか、
戦闘行為を行っているのだから、そこは戦闘地域に該当するのではないか」との質問が飛ぶ。するとなんと
「トマホークは発射地点と着弾地点が別だ。『命中した場所』では人を殺傷し物を破壊しているから戦闘行為だけど、
『発射した場所』では誰も傷つけられていないから戦闘行為ではない」という、一休さんのような答弁が繰り広げられた。

もう一つ、実際にはこのコンバットゾーンからさまざまな巡航ミサイルの攻撃、こういうことがやられている。
私たちは、このコンバットゾーンと言われているところから巡航ミサイルの攻撃について、これは戦闘地域に当たるんじゃないか、
こういうふうに指摘をしてまいりました。 この問題が衆議院で議論になりまして、まず法制局長官、初めに言われたのは、
このコンバットゾーンから巡航ミサイルを撃っている艦船、これは撃ったときには、この法律では戦闘行為とは何かといいますと、
国際紛争において人を殺傷し物を破壊する行為であるから、巡航ミサイルを撃ったときはまだ物と人を破壊していない、
爆撃したアフガンは人を殺傷し物を破壊しているからこれは戦闘行為だ、しかし巡航ミサイルを撃ったところは戦闘行為ではないから
戦闘地域じゃないんじゃないかと、こういう答弁でありました。 私たちがこんなひどい答弁はないんじゃないかというふうに
指摘をいたしますと、今度は、確かに巡航ミサイルは撃ったときには戦闘行為にも当たるかもしれない、しかし少し時間のすき間があるんだ、
撃ったら次に撃つまでに少しすき間があるんだと、だからそこは戦闘地域になるかならないかわからない。 
私、総理、笑われているように、こんな珍答弁、私ないと思うんですよ。こんなでたらめな答弁はないというふうに思います。
(共産党小泉親司議員)

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/153/0066/15310240066002a.html

いくらなんでも酷いと思ったのか翌日も同じ質問が行われ事実上発言が取り消された。そりゃそうだ。

結論的なことだけを申しますと、目標に向けて遠距離砲、弾道弾ミサイル等が発射されたときは、一般的に言えば、
もはやこれは当該戦闘行為が開始されている、ないしはその戦闘行為の一部となるものであると、そういうふうに考えるのが
相当であるというふうにきのうもお答えしてございます。
(津野修政府特別補佐人)

トマホークミサイルということで具体的にはきのうは御質問はございませんでしたけれども、あえてトマホークミサイルについて申し上げますと、
衆議院でも答弁をいたしておりますけれども、これは我が国が保有していない兵器でございますが、そのミサイルが、発射後、
人による誘導などの行為による作用を受けることなく自動的に目標に正確に到達し爆発する構造になっているというふうに
そのミサイルをいたしますと、その発射につきましては戦闘行為に当たるというふうに考えております。
(中谷元国務大臣)

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/153/0059/15310250059003c.html

「コンバットゾーンは戦闘地域と同じなのか違うのか、一部が重複するのか」という論点は何度も答弁が行われた。

はっきりしているんですよ。アメリカのコンバットゾーンと日本の言う戦場とは違うと、はっきりしているでしょう。 
それで、確かにアメリカは、物資の補給を受けるところもコンバットゾーンに入るかもしれない。しかし、日本は、この地域はアメリカでは
コンバットゾーンの一部に入っているかもしれないけれども、日本としてはここは戦闘が継続的に行われないなと、戦場にならないなと。
テロですから、今度は国と国との戦いじゃないんですから、どこでもテロが起こる可能性がある。そういう中で、この地域はアメリカが
コンバットゾーンと指定されたとしても、ここは戦場にはならぬなと、継続的な戦闘行為が行われないなということを判断すれば、
そこで日本としては物資協力もできると。だから、アメリカのコンバットゾーンと日本で今考えている戦場が常に一致するとは限らないんです。
一致する場合もある、しない場合もある。定義は、戦場とコンバットゾーン、言葉が違うように、違う場合もあるんです。
(小泉純一郎内閣総理大臣)

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/153/0066/15310240066002a.html

「派遣される自衛艦は、国内で調達した水や燃料、沖縄やグアム島の米軍物資を、米軍の補給基地があるインド洋上の
英領ディエゴガルシア島まで運ぶ。その後、同島を拠点に米空母戦闘群との間で燃料・食料などの物資がピストン輸送される。
その活動範囲は、憲法が禁じる武力行使との一体化も避けるため、非戦闘地域に限定している。しかし政府は、
米軍が指定したコンバット・ゾーン(戦闘区域)内でも、日本側が継続して戦闘が行われないと判断すれば、
非戦闘地域に該当するとの立場。空母から艦載機が戦闘作戦行動のために離陸したり、ミサイルを発射しても、
その合間であれば米艦に対する補給・輸送などの支援は可能としている」
というのが政府の最終的立場であった。(2001年10月30日付けの東京新聞より)

「空母からB-52」はこういう流れの中で発言された物であることを理解して欲しい。

福島の発言とその裏側

さてようやく本題の福島の発言である。彼女のそもそもの質問は以下の通りシンプルである。

社民党の福島瑞穂です。 十一月二日の日に防衛庁設置法に基づいて海上自衛隊が英領ディエゴガルシア島に向かいました。
総理は首相官邸で、米国にとっては戦闘地域だとおっしゃいました。戦闘地域に行くことは問題ではないですか。
(略)
私は、問題なのは、米国にとって戦闘地域だと首相がおっしゃったことです。つまり、戦争はもう起きているわけです。
B52はディエゴガルシア島から飛び立っています。アメリカにとっては戦闘地域で、日本にとっては戦闘地域でないなんてことがあるんですか。
国際社会では物差しは一本でしょう。どうして米国にとって戦闘地域が日本にとって戦闘地域じゃないんですか。

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/153/0014/15311150014006c.html

B52はディエゴガルシア島から飛び立っています。と発言している事に注目されたい。
質問された小泉総理と中谷国務大臣は例によって「アメリカのコンバットゾーンと日本の戦闘地域は別物」と答弁した。

米国の言うコンバットゾーンというのは、その派遣される軍人の手当、福利厚生とか税制の優遇的なそういう措置を
受けるために設定されたゾーンでありまして、そのアラビア海とかいうのは、もう十年前になりますけれども、
湾岸戦争のときもコンバットゾーンに指定されて、いまだに指定されたままだというふうに聞いておりまして、
米国の意味するコンバットゾーンというのはそういう税制の優遇面があります。 他方、日本が言う地域で言うなら
戦闘行為が行われていない地域でありまして、この場合の戦闘行為というのは、「人を殺傷し又は物を破壊する行為」であると
いうふうに法律で定義をいたしておりまして、米国とおのずと異なるというふうに思っております。
(中谷元国務大臣)

これは今までに出てきた空母やトマホークの議論と通じる点がある。つまり政府としては
「ディエゴガルシア島も空母と同じで、航空機が離発着していないときなら非戦闘地域だっての!」という立場だし、
福島としては「小泉自らディエゴガルシア島は戦闘地域って言ったただろーが! アメリカにとっては戦闘地域でも
日本にとっては戦闘地域じゃないも~んなんて通るか!」という立場だ。

ディエゴガルシア島は元々イギリス領だったが、現在はアメリカへ貸与されている。貸与協定が結ばれたのは1966年のことだ。
そこに済んでいた約2000人の住人はイギリス政府により強制的に追い出され、帰る場所を無くしてしまった。
彼らは現在も故郷への帰還を目指し、イギリス政府を相手取り訴訟中だという。現在島はその全体が軍事基地と化し、
3千人から5千人の兵士と民間人スタッフが暮らしているそうだ。もちろん、その中に元からの住人は1人もいない。

まったくの推測だが、そんな島だからこそ福島も目を付けたのかもしれない。
「島のほぼ全てが軍事施設なうえ軍人とその関係者しか住んでいない。そこから爆撃機がアフガンへ向けて飛んでいる。
おまけにコンバットゾーンに指定されている。なのに戦闘地域でないなんて話があるか」ってな具合に。
そしてとうとうあの発言が飛び出す。

よくわからないんですね。 そこでB52が、実際に艦船から飛び立ち、攻撃をするわけです。
直接に攻撃をするわけです。ですから、そこは相手方から見て十分攻撃される場所ですから、アメリカは戦闘地域と考えているわけです。
日本がいつまでも、日本は戦闘地域と考えないと日本だけが言って、だから自衛隊は行けるのだとすることは極めて問題だと思います。

B-52は刺身のツマ

ここまで読んできた人なら多分こう思っているだろう。
「直前に『B52はディエゴガルシア島から飛び立っています』って自分で言ってるのに、何を言ってんだこいつは?」
だが議事録をよく読むとこの発言の直前にこんなやりとりがなされている。

○福島瑞穂君 済みません、アラビア海には、では行くんですか。これは戦闘地域ではないと判断されるんですか。 
○国務大臣(中谷元君) 現在も石油のタンカー等民間の船舶がここを航行いたしておりますが、
現在、情報収集のための艦艇の派遣等も行っておりますが、この地域が戦闘行為が行われている場所であるか否か
十分に調査をする必要がございますけれども、現時点においては民間の船舶が航行いたしておりまして、
戦闘地域でないというふうに思っております。

福島瑞穂の「艦船からB-52」発言は艦艇に関する質問とディエゴガルシア島に関する質問が混ざったために起こった
勘違いやうっかりミスの可能性が非常に高いと俺は思うが、答弁中の彼女が何を考えていたかは確かめる術がない。
そしてそれ以上に重要なのが、B-52が陸地から飛び立とうが空母から飛び立とうがそれ自体は問題ではない事だ。

「B-1だろうとB-2だろうとB-52だろうとアフガンへ向けて出撃したのならばそれは戦闘行為であり、
だからアメリカも戦闘地域だと見なしている、なのに日本だけあれこれ理由付けて戦闘地域でないとするのは屁理屈だ」
というのが先にも述べたとおり福島の質問の主意だからだ。
「空母からB-52が飛び立てる訳ねーだろwwwこれだからサヨクはwww」とか言って喜んでいる奴は文字通り論外だと分かって貰えるだろうか。
ちなみに議事録の文章より、「空母から飛び立つ」なんて言ってる奴はソースを見たことすらないと分かる。

もう一度言う。一連の福島の発言について陸地から飛ぶか空母から飛ぶか、機種は何かはどうでもいい。

その後

2003年7月に成立したイラク特措法に基づき、自衛隊はイラクのサマワで活動を行うこととなった。
特措法における戦闘行為の定義はテロ対策特措法と同一であり、すなわち戦闘地域の定義も同じ物となる。
国会はまたも紛糾したが、福島の発言をも上回る変な答弁が飛び出す。

○岡田克也君
(略)
総理はサマワは非戦闘地域であると、こういうふうに言われました。非戦闘地域であるという、断言されたその根拠は何なんでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君)
根拠といえば、戦闘が行われていないということ、だからこそ非戦闘地域である。(発言する者あり) 
○岡田克也君
じゃ、総理、お尋ねしますが、お尋ねしますが、その議論の前提としてイラク特措法における非戦闘地域の定義を言ってください。 
○内閣総理大臣(小泉純一郎君)
イラク特措法に関して言えと、法律上、いうことになればですね、自衛隊が活動している地域は非戦闘地域なんです。(発言する者あり) 
○岡田克也君
私が申し上げたのは、イラク特措法における非戦闘地域の定義を言ってくれと言ったんです。 
○内閣総理大臣(小泉純一郎君)
それは定義は、それは文書を持ってくればすぐ言えますよ。党首討論ですから、考え方を言っているんです。私は、
特措法というのは、自衛隊が活動する地域は非戦闘地域である、これがイラク特措法の趣旨なんです。(発言する者あり)

http://www.shugiin.go.jp/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/008816120041110002.htm

これは後にメディアで大々的に報道され、小泉総理の迷言のひとつとされている。だって今までいろんな人達が
頭から煙が出るほど知恵を絞った「非戦闘地域とは何ぞ」という議論を全部ひっくり返しちゃったんだもの。もっとも質問した本人は
「『自衛隊が活動している地域』と言えばトートロジーだが、『自衛隊が活動している地域』と言ったのでそもそも質問に答えていない」
考えているようだ

検索すれば色々出てくる。トマホーク議論が3年ぶりに蘇ったりとか。
○赤嶺委員
そうすると、実際は、テロ特措法の審議のときには、空爆を行うために艦載機が飛び立ったり、
あるいは駆逐艦からミサイルが発射されたり、そういう状況であっても、人を殺傷しまたは物を破壊する行為が
行われていないから戦闘地域に該当しないんだという答弁をさんざんしていたわけですね。しかし、やはり、
空爆のために艦載機の発着やミサイルの発射が行われている海域というのは基本的には戦闘地域だという認識でいいわけですね。

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/156/0015/15604010015004c.html

事実上自衛隊は何処へでも行けるってことじゃねぇか! とか
定義上イラク全土に自衛隊をバラまけばイラクから戦闘地域が消えるじゃん! とか
自衛官全員がテロリストに皆殺しにされても「国際的な武力紛争の一環」じゃないから戦闘地域じゃないの? とか
色々揉めに揉め、なんだか関東軍みたいな事をやらかしかねなかった人もいたが、ともかく陸上自衛隊は任務を無事終了し帰国した。

だが、話はこれで終わらない。

そしてうっかりは議事録に残る

特措法の背景を無視して「福島瑞穂 空母 B-52」という本質に関係のない部分だけが一人歩きしたことは
これで理解して貰えると思う。それでもまだ「国会議員たるもの基礎の軍事知識くらい~」とか言ってる人には、
「つまり漢字が読めない麻生太郎は議員失格と言うことだな」みたいな返事が帰ってくることだろう。
検索している最中に石破茂のうっかりミス(のようなもの)を見つけたので張っておこう。敵基地攻撃に関する答弁だ。

○山本正和君
(略)
ミサイルが来るときに、どういうふうにしてこれを把握する、そしてそれをどうやって一体これを止めていくか。
ちょっと今、防衛庁長官からお話ありましたね。しかし、第一撃ならいいけれども、引き続き第二弾、第三弾と飛んでくる。
徹底的にたたこうとすると、ある国が、日本に対して。そうなったら一発だけじゃないんですよ。何発、次から次に飛んでくる。
それを防ぐためには相手の基地をたたかざるを得ぬと私は思うんです、これは。守ろうとするならね。
しかも、ミサイルにもし核弾頭でも積んであったら大変ですよ、これは。 そうなると、本当に戦争のこと考えるならば、国を守るために、
国民を守るためには、攻撃してくる基地をたたかぬことには防ぐはずないでしょう。基地をたたくことは想定していますか、いませんか、どうですか。
○国務大臣(石破茂君) 
(略)
例えば航空自衛隊がそれじゃ一機百億円のF15を持っておるではないか、じゃ、
それが行ってたたけばいいではないかと、こう言われますが、それは単に飛行機が行けばいいというものではございませんで、
そこへ行くためにはいろんな能力が必要です。現地の精密な地図も必要ですし、地対空ミサイルを落とすための技術も必要ですし、
するとそんな簡単なお話ではないということでございますし、実際にそのような装備も有しておりません。

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/159/0079/15906100079016c.html

「地対空ミサイルを落とす」がどういう意味を持っているかは解釈の分かれるところであるが…
飛行機に装備させた地対空ミサイルで敵基地を攻撃する、という意味→地対空ミサイルで対地攻撃とかwww
敵の地対空ミサイルを回避する、という意味→SAMは回避する物であって戦闘機が打ち落とす物じゃねーしwwwアニメかよwww
みたいなイチャモンを付ける事が出来るだろう。福島と同じ論法で「大臣のくせに軍事知識も無いのかよ」みたいな事を言うのも良いな。
だがもう察しの通り、石破の発言の主意は地対空ミサイルで何をするかではないのだ。
逆に言うと、福島へ向けられる嘲笑はこのくらい低レベルな揚げ足取りだと言うことだ。

日本語の本や雑誌に宿命的に多い誤字、脱字は根絶が難しく、近頃ではワープロの変換ミスまでも入って来るが、
『戦史叢書』はその彪大な量の割には誤字等が極めて少ない方と思われる。だが、それでも例えば『陸軍々戦備』348頁に、
ドウリットル空襲に関する記載として”4月18日、京浜、名古屋、神戸は敵のB-29爆撃機の奇襲を受けた”とある。もちろんB-25の誤りであり、
ウッカリミスのご愛敬ととっていたが、今や終戦の翌年誕生した人でさえ、もうじき65歳になろうとしていることを考えると、
こんなミスでも本当と受け取られるおそれが多分にあり、最早、愛敬では済まされなくなった。

多賀谷祥生「原乙未生中将とその時代(4)」グランドパワー2010年5月号

福島を叩いている人は公刊戦史を書いた人もきっと叩いてくれるんでしょうよ。
「軍事のプロのくせに空母からB-29が飛び立つとかおかしいと思わなかったかよwwwアホスwww」みたいな感じで。





軍事通ワナビがふしぎなくらいいっぱいいるのはなぜ?
http://d.hatena.ne.jp/Romance/20121206
↑検索した限り唯一出てきた「B-52がどうこうはあんまり関係なくね?」と意見しているブログ




最終更新日 2013-07-17





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最終更新:2013年07月17日 13:10