地下妄の手記
風のささやき
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風のささやき
先日(2010年3月18日)来、‘twitter’http://twitter.com/で
日本全国「鉄道」の謎(インフォペディア編光文社知恵の森文庫2010年3月20日刊)
について呟いていた。
この本、兎に角、笑かしてくれるのだ。中には、私好みの「東京都にふたつの地下鉄会社が生まれた背景とは?」、「皇居下に地下鉄が通らないこれだけの理由」とか、「虎ノ門~新橋にS字カープがある本当の理由」があって、Twitterでも色々突っ込ましていただいた。
そして、この本とその元ネタと思しき諸書にあっては、現在の鉄道トリビア本の問題点を、極めてあからさまにしてくれているものなので、ここでそれらを見てみることにした。
‘http://twitter.com/LukYatGau’の平成22年3月21日から22日までの以下を再録する。なお、── 日本全国「鉄道」の謎(インフォペディア編光文社知恵の森文庫2010年3月20日刊) ──は、twitter上では引用元提示のため毎回書名等として挙げているが(140文字制限に苦労)本項では読み易い様、固有名詞として使用する以外については略記もしくは省略している、また、同書からの複写部分は分かり易い様サービスとして、ピンク色にしている。
「法律上『道路の上に線路がある』ことになっている大阪の地下鉄」、
「法制上、『軌道』は『道路上に敷設されるもの…」
とは書かれていない。
「軌道法」は
「道路に敷設されるもの」としている。(投稿日3月21日)
「法律上『道路の上に線路がある』ことになっている大阪の地下鉄」、
「1918(大正7)年、大阪市は大規模な大阪都市計画事業を行うことを決定した。」
その年は委員会の発足の年、
御堂筋拡幅は大正13年になっても確定していなかった。(投稿日3月22日)
「法律上『道路の上に線路がある』ことになっている大阪の地下鉄」、
御堂筋拡幅が大正13年になっても確定していなかった。
1924年の「大阪市内外高速鐵道調査會報告書」及び「附圖」には「御堂筋」も
そこを通る高速鉄道の記述も提案もない。(投稿日3月22日)
御堂筋は、幅3間の通りを24間と、ほぼ新造の道路、
「地下鉄は道路の整備に伴って建設されるので、道路と一体である。」
道路と一体の鉄道は軌道だから地下鉄は軌道と解釈。
重ねて言う「軌道ハ…中略…道路ニ敷設スヘシ」、「道路上ニ」にあらず
(投稿日3月22日)
110頁
「しかも軌道は、開業後に行う手続を国土交通大臣と、都道府県知事の二者に
行わなければならないので、軌道として開業するメリットはまったくない…。」、
「開業後に行う手続」って何?
確認してもいない事を断言できるライターって。(投稿日3月22日)
さて、上記の五つのつぶやきは、次の一項(日本全国「鉄道」の謎(インフォペディア編光文社知恵の森文庫2010年3月20日刊109~111頁)が対象になっていますが、この項について、具体的に見て行きましょう。
法律上「道路の上に線路がある」ことになっている大阪の地下鉄
「大阪市の地下鉄は、道路の上を走っている」というと笑う人もいるかもしれない。
もちろん実際は地下を走っているのだが、ある意味、道路の上を走っているのは事実である。
大阪市営地下鉄の全線は「鉄道」ではなく「軌道」として特許を受け、開業から現在に至るまで、軌道として営業を続けているからだ。
法制上、「軌道」は「道路上に敷設されるもの」で、「鉄道」は「道路に敷設される以外のもの」をさす。軌道の代表は路面電車で、たとえば東京の都電荒川線、土佐電気鉄道、京都の嵐電などがある。
鉄道には「鉄道営業法・鉄道事業法」、軌道には「軌道法」が適用され、法的にはまったく別物である。管轄する省庁は現在、鉄道も軌道も国土交通省。だが、かつては違っていた。鉄道は運輸省(前身は鉄道省)が、一方の軌道は建設省(前身は内務省)が管轄していた。担当省庁が、はっきり違っていたのだ。そのため現在も、鉄道は国土交通大臣の「許可」を受け、軌道は同大臣の「特許」を得るという違いがある。
大阪市営地下鉄は「軌道」として特許を得ているが、大阪市以外の東京をはじめ名古屋や京都などの地下鉄は、すべて「鉄道」として免許を受けている。
大阪市だけが軌道になっているのには、次のような経緯がある。
一九一八(大正七)年、大阪市は大規模な大阪都市計画事業を行うことを決定した。道路の新設や地下鉄の建設計画で、なかでも御堂筋の建設が最大の事業だった。そしてこのなかに、地下鉄御堂筋線の建設計画もあった。
このとき大阪市は、地下鉄建設について「地下鉄は道路の整備に伴って建設されるので、道路と一体である。道路と一体の乗り物は路面電車で、これは軌道であるから、地下鉄も軌道である」という解釈をした。つまり、地下鉄建設は道路建設の一環だから、地下鉄は軌道であると言うのだ。
大阪市はその後も地下鉄の拡充を続けているが、すべて軌道として開業している。地下鉄建設には政府から補助が受けられるが、鉄道でも軌道でも支給に違いはない。しかも軌道は、開業後に行う手続が、国土交通大臣と都道府県知事の二者に行わなければならないので、軌道として開業するメリットはまったくないのにもかかわらずだ。
御堂筋線が計画された当時の内務省は、道路下の地下鉄は鉄道ではなく、軌道とするのが正しいと主張していて、大阪では内務省の影響力が強かったためだという説もあるが、はっきりした理由はわかっていない。
この部分なのだが、
このとき大阪市は、地下鉄建設について「地下鉄は道路の整備に伴って建設されるので、道路と一体である。道路と一体の乗り物は路面電車で、これは軌道であるから、地下鉄も軌道である」という解釈をした。
しかし、大阪市は「道路と一体の乗り物は路面電車」のなどと言う夾雑物など交えて言ってはいない。「軌道法」は、
第 一条 本法ハ一般交通ノ用ニ供スル為敷設スル軌道ニ之ヲ適用ス
2 一般交通ノ用ニ供セサル軌道ニ関スル規定ハ国土交通省令ヲ以テ之ヲ定ム
第 二条 軌道ハ特別ノ事由アル場合ヲ除クノ外之ヲ道路ニ敷設スヘシ
第 三条 軌道ヲ敷設シテ運輸事業ヲ経営セムトスル者ハ国土交通大臣ノ特許ヲ受クヘシ
第 四条 前条ノ規定ニ依リ特許ヲ受ケタル軌道経営者ハ軌道敷設ニ要スル道路ノ占用ニ付道路管理者ノ許可又ハ承認ヲ受ケタルモノト看做ス此ノ場合ニ於ケル道路ノ占用料ニ付テハ政令ノ定ムル所ニ依ル
あくまでも「軌道」と言っている。したがって、法に従えば、上記の「道路と一体の乗り物は路面電車で」など論理としては不要であろう、大阪市の考えは次の様になる。
「地下鉄は道路の整備に伴って建設されるので、道路と一体である。道路と一体であるから、これは軌道である」すなわち「軌道ハ特別ノ事由アル場合ヲ除クノ外之ヲ道路ニ敷設スヘシ」なのだ。
大阪市の地下鉄は、市の政策として都市計画道路と一体として計画・整備すると言う考え方に基づいて総て市の事業として建設、経営されて来ていると言う経過がある。
この項「法律上『道路の上に線路がある』ことになっている大阪の地下鉄」は、一貫して誤った根拠を主張する。上記のつぶやきで言うと、
日本全国「鉄道」の謎(インフォペディア編 光文社刊)「法律上『道路の上に線路がある』ことになっている大阪の地下鉄」、「法制上、『軌道』は『道路上に敷設されるもの…」とは書かれていない。「軌道法」は「道路に敷設されるもの」としている。(投稿日3月21日)
を敷衍するかたちで書かれていることから考えると、本項「法律上『道路の上に線路がある』ことになっている大阪の地下鉄」に於いては、幾つかのエピソードを複数のトリビア本から蒐集して一本に纏めたとは考え難い。従って、この項は特定のトリビア本に於ける一項目のトピックスからの複写と思われる。また、記述の一部に、例えば、
日本全国「鉄道」の謎(インフォペディア編光文社刊)110頁「しかも軌道は、開業後に行う手続を国土交通大臣と、都道府県知事の二者に行わなければならないので、軌道として開業するメリットはまったくない…。」、「開業後に行う手続」って何?確認してもいない事を断言できるライターって。(投稿日3月22日)
その出典元は「正誤」はともかく、何等かの根拠を説明していたかと伺われる部分を「省略」している可能性もないとはいえない。
元ネタを確認する作業など面倒臭いので、と言うか、元ネタそのものが誤っているので、敢えて摘出するつもりはないが、上記推定に誤りはないものと考える。
何故、、── 日本全国「鉄道」の謎(インフォペディア編光文社知恵の森文庫2010年3月20日刊) ──が、この様な惨状を呈するに至ったのか、具体的な答えそのものは呟きから見えて来ると思うが、以下にこの本の巻末部分にある「※本書では、以下の文献等を参考にさせていただきました。」のコピーを挙げてみると、更に状況はあからさまになる。
見ての通り。「文献等」って、圧倒的に「等」ばかりですな。参考としたものの殆どが「トリビア本」。
実際、昨今の鉄道トリビア本の実情は、既刊の他のトリビア本を蒐集して、その中から本文を複写し、一見して、複写とバレ無い様に、本文を弄って、その弄った結果に応じて、改めて項題を附けるなどして作成されている様に見える。結果としてhttp://twitter.com/LukYatGau で挙げた本書の様に、項題と本文の平仄が合わなくなったり。他書からの記事や、根拠の無い推測などを書き加えたり、省略した結果、元の記事と内容が異なったものとなったり、最悪の場合は元記事そのものが、例えば在来線での非常停止時の制動距離600m以内を定めた「鉄道運転規則」の様に、発行年の古いトリビア本からの複写記事のために、廃止を見た令規をそのまま引き写しで、誤っていたりさえしている。
秋庭さんの本の様に嘘で固められていたりしているものを、複写してきて、嘘をコピーして盗用がばれるという事態に立ち至っているものすらある。人口に膾炙している事実を挙げて文を作っているのなら、盗用と言うには微妙すぎるが、元が嘘って言うのは、その嘘吐いた人の記事がオリジナル。事実の様に一般化していないから、明かに盗用、それも拠りによって嘘を盗用と言うような事態に立ち至っているものも有る。
実は、トリビア本に限らず、今の鉄道本は危うい。著者による実調や、実務関係者や事業法人による文献や史料をテキストとして書かれているものが極めて少なく、多くが「鉄道何々」と言う様な事典的な書籍や擬似研究書的なトリビア本を出典として「製造」されている。そんな中で、特に元ネタ、オリジナルに対する尊重と検証が無いために、間違いがそのまま複写されて記載されていたり、原著者の意図と違った改変が行われたりしている。
これ等の検討等の中で、twitter にも挙げているが、‘梅原淳’と言うライターに行き当たった。秋庭さん並の資料考証力と、他者人格を捏造することに長けたナカナカの人物なので、「トリビア本」、「鉄道本」の問題点について、以下、この人の記事から見ていくことにする。
まず、 twitter で取り上げた「新幹線不思議読本」(梅原淳著 朝日新聞社2007年刊)の「新幹線の架線に流れる電圧の謎」本文を以下に挙げる。
067新幹線の架線に流れる電圧の謎
日本では交流2万5000ボルトの鉄道は新幹線だけである
現在、営業に用いられている新幹線の車両はすべて電車である。したがって動力は電気と
なる。
JR、民鉄などの電車に使用される電気の種類はさまざまだ。大きく分けると直流と交流
があるし、交流のなかには東日本の50ヘルツ、西日本の60ヘルツという電源周波数の違いも
ある。また電圧の種類も多い。交流では新幹線のように2万5000ボルト、北海道、東北、
北陸、九州のJR線などでは2万ボルトで動いている。直流に目を向けると交流以外のJR
線と民鉄の多くは直流1500ボルトを用いているし、地下鉄や地方民鉄の一部には直流
750ボルトや600ボルトというのもある。
新幹線は、50ヘルツと60ヘルツとの違いはあるものの、全線が交流2万5000ボルトで
電化された。新幹線が交流で電化されたのには理由がある。
新幹線が高速で走行するためには出力の大きなモーターが必要となった。当初は、1両に
4つ付いているモーター1個当たりの出力185キロワット、それらが12ある12両編成で
8880キロワットの出力をもつ列車の走行が想定されている。この列車を走らせるために
必要な出力、つまり電力(キロワット)は、電圧(ボルト)×電流(アンペア)×1000
分の1で求めることが可能だ。仮に在来線と同じ直流1500ボルトで電化すると5920
アンペアの電流が必要となる。
電気には流れる電流が多いほど熱として消費されるという法則がある。架線に流れる電流
が多いと電熱器のように熱を持ってしまうのだ。もしも高速走行中にパンタグラフが一瞬で
も離れてしまうと空気中を電気が流れるアーク放電という現象が起こる。その際、数千アン
ペアもある大きな電流が流れていると一瞬のうちに架線やパンタグラフを破壊してしまう。
電流を少なくするためには高い電圧の電気を流すほかないが、当時の技術では交流を用い
るしか選択肢がなかった。直流では電圧を一定に保つのが難しく、また発電所で発電された
電力は交流なので、整流の手間がかかってしまうからである。
このため、1958(昭和33)年ごろに新幹線をどのようにつくるかを策定するための新
幹線建設基準調査委員会では、架線に流す電気の種類は交流しかないという結論を出した。
問題は電圧で、2万ボルト、2万5000ボルト、4万ボルトの3つの案から検討されるこ
とになっていたのである。
2万ボルトは在来線にも採用されていて、機器が流用可能なのでコスト面では有利だった。
電流も12両で8880キロワットの列車を走らせると444アンペアとなる。この値であれ
ば、パンタグラフが離れても大丈夫だろうと思われていた。しかし、将来16両編成で走らせ
ることが予定されていたので、12両編成と同じ車両だとするとそのときは1万1840キロ
ワット、電流は592アンペアとなる。500アンペアを超える電流の安全性に不安があっ
たようで、2万ボルトは見送りとなった。
いっぽう、4万ボルトなら12両編成はもちろん、16両編成の列車を走らせても296アン
ペアだから、電流面での心配はほぼなかった。しかし、これだけの高い電圧では費用がかか
る。
2万5000ボルトの場合、16両編成の列車を走らせたときの電流は473・6アンペア。
パンタグラフが離れて火花が散ってもまずは安全だと見込まれた。
結局、1958年11月4日の第8回新幹線建設基準調査委員会で2万5000ボルトが採
用になったのである。この値は、国際鉄道連合(UIC=Union Internationale
des Cheminins
de
fer)が定めた国際標準規格でもあり、海外の技術を導入するのも容易という利点ももっ
ていた。
これについて、 twitter では以下の通り批判した。
梅原淳「新幹線不思議読本」も相当な喰わせもんで「新幹線の架線に流れる電圧の謎」で、新幹線が在来線の交流2万ボルトではなく、交流2万5千ボルトを採用した理由を1編成当たりの電力、電流容量から推理してるんだが。これがもう、大笑い。3:56 PM Apr 17thKeitai Webから
梅原は、0系新幹線一モーター当たり(185Kw)×一両当たり(4個)×編成(12両)で出力8880Kw。これで在来線の直流1500Vにオームの法則当てて電流なら5920アンペア在来線ならかかると言う。ここまではまあ、良い。7:47 PM Apr 17thKeitai Webから
次の節から梅原淳の迷走が始まる「電気には流れる電流が多いほど熱として消費されるという法則がある。架線に流れる電流が多いと電熱器のように熱を持ってしまうのだ」抵抗値との関係に触れずに法則と言う、これも変だが、これに続けて11:57 PM Apr 17thKeitai Webから
梅原淳は発熱とは無関係の「もしも高速走行中にパンタグラフが一瞬でも離れてしまうと空気中を電気が流れるアーク放電という現象が起こる。その際、数千アンペアもある大きな電流が流れていると一瞬のうちに架線やパンタグラフを破壊してしまう。」をつなげる。大電流の話だとしてもアークと発熱は別。12:26 PM Apr 18thwebから
更に梅原は奇怪なことを言い出す「電流を少なくするためには高い電圧の電気を流すほかないが、当時の技術では交流を用いるしか選択肢がなかった。」現在の技術でも、交流が選択されると言うか、高い電圧を送電或いはき電するなら交流しかないんだが。3:09 PM Apr 18thKeitai Webから
梅原淳、もう支離滅裂「直流では電圧を一定に保つのが難しく、また発電所で発電された電力は交流なので、整流の手間がかかってしまうからである。」電圧が一定に保てないの、整流に手間が掛かるの、って在来線直流の立場はどうするんだよ?8:40 PM Apr 18thKeitai Webから
梅原は、新幹線建設基準調査委員会が、交流電圧2万、2万5千、4万Vについて検討し、離線によるアークの発生についての電流容量の安全値(許容値??)?と費用面から2万5千Vを選定した様に書いている。12:31 AM Apr 19thwebから
梅原は、電圧選定の数的(物理的?)根拠として、「2万ボルトは在来線にも採用されていて、…中略(後述)…。電流も12両で8880キロワットの列車を走らせると444アンペアとなる。」「しかし、将来16両編成で走らせる…中略…をのときは1万1840キロワット、電流は592アンペア…。」12:40 AM Apr 19thwebから
梅原の、電圧選定の数的(物理的?)根拠、続き「いっぽう、4万ボルトなら12両編成はもちろん、16両編成の列車を走らせても296アンペアだから、」、「2万5000ボルトの場合、16両編成の列車を走らせたときの電流は473.6アンペア。」と書いている473.6アンペア随分と精細だ。12:48
AM Apr 19thwebから
ところで、梅原淳君。いわゆるオームの法則から導き出された直流回路での電力計算式で交流の電流を計算して小数点第一位まで出されているんだけれど、交流の場合は、電流、電圧夫々が実効値ならこの計算式は使えるんだが、その辺どうなっているのかな?1:07
AM Apr 19thwebから
「新幹線不思議読本」(梅原淳著朝日新聞社刊)先程「2万ボルトは在来線にも採用されていて、…中略(後述)…」とした中略部分は「機器が流用可能なのでコスト面では有利だった。」と書いている。流用可能な機器?検討が行われた当時、在来交流区間では電車列車そのものが無かったのだが。何を流用?1:31 AM Apr 19thwebから
新幹線の交流電圧が検討された時期、我が国の交流電化区間「2万ボルトは在来線にも採用されていて、機器が流用可能なのでコスト面では有利だった。」(新幹線不思議読本 梅原淳著朝日新聞社刊287頁)、は70キロメートル、計画区間が990キロメートルとものの本(書名は後日)には有る。2:03 AM Apr 19thwebから
梅原本「…1958年11月4日の第8回新幹線建設基準調査委員会で2万5000ボルトが採用になったのである。この値は、国際鉄道連合(UIC仏語正称略)が定めた国際標準規格でもあり、…」UICで2万5千Vが決まったのは1955年。梅原が説明すべきは先ず、この事実ではないのか。8:51 AM Apr 19thKeitai Webから
以上見てきた通り、「新幹線不思議読本」(梅原淳著 朝日新聞社刊)項題「新幹線の架線に流れる電圧の謎」の記述は殆どが、梅原の見当はずれな推定によっており、新幹線が商用交流2万5千ボルトの電圧を採用した理由の、合理的な事実に基づいた説明は一切記述されていない。妄説と断ぜざるを得ない。12:43 AM Apr 20thwebから
「新幹線不思議読本」(梅原淳著朝日新聞社刊)「新幹線の架線に流れる電圧の謎」が、梅原によって「電流の謎」と化しており、妄説だとする追求を今少し続ける。梅原は「オームの法則から」2万ボルトで12両編成が要する電流444アンペア、16両編成で592アンペアとして4:12 PM Apr 24thKeitai Webから
国鉄は「500アンペアを超える電流の安全性に不安があったようで、2万ボルトは見送りとなった」、「2万5000ボルトの場合、16両編成の列車を走らせたときの電流は473.6アンペア。パンタグラフが離れて火花が散ってもまず安全だと見込まれた」と梅原は書いている。4:50
PM Apr 24thKeitai Webから
「高速鉄道の研究―主として東海道新幹線について―」(1967財団法人研友社刊)467頁「負荷の基本特性」(昭37算出値)によると12両では電力12900kw電流690A、16両では17200kw電流920Aとある。「500アンペアを超え…」てるんですけど。9:55 PM Apr 24thKeitai Webから
「高速鉄道の研究」は当時の鉄道技研、現JR総研の東海道新幹線建設時の技術報告。梅原の言う様な物理的状況は電圧検討時からなかったのだな。「067新幹線不思議読本新幹線の架線に流れる電圧の謎」は梅原の捏造。流石に捏造の本家朝日新聞社の刊行物だけのことはある10:26
PM Apr 24thKeitai Webから
捏造が何故いけないかと言えば、現実、実際を行った人とその行為を蔑ろにして否定するからで、例えば、「新幹線不思議読本」(梅原淳著朝日新聞社刊)「新幹線の架線に流れる電圧の謎」では、国鉄の技術者がオームの法則による直流の電力計算を交流に対して行ったと、梅原はいっている訳だ。11:46 PM Apr 25thwebから
そして、電流の発生値を誤って計算し、また、「電流の安全性」を500アンペアを閾値としたと、離線によるアーク放電対策を電流値で判定して行ったと、当時の国鉄の技術者がそう言う仕事をしたと言うことに、梅原はしてしまった。12:00 AM Apr 26thwebから
過去の歴史となっている経過を捏造することは、多く、当事者の反論や事実の開陳が行い得ない点で、特に卑怯な行為だと言わざるを得ない。「高速鉄道の研究」を凡そ50年前に行った人々の行為の捏造は、将にそれに当る。梅原淳と朝日新聞社は否定されたそれら人々の人生をどう考えているのだろうか。12:16 AM Apr 26thwebから
そう、重ねて申し上げるが、、「新幹線不思議読本」(梅原淳著朝日新聞社刊)。「067新幹線不思議読本新幹線の架線に流れる電圧の謎」の記事は誤りであり、内容については梅原淳氏による歴史的事象の捏造であります。
所詮はトリビアなのだけれども、例え、雑学知識の披瀝だとしても、結果として梅原氏が行っていることは、事実や、本来の定義された事項の誤った内容の提示であり、歴史的経過の捏造であり、なかんづくは、既定の用語を書き換えであり、決して、「トリビアルなものだから、些細なことだから」と片付けて良いものではないと思う。
その様な行為は、やはり、歴史の中に、梅原氏がトリビアとして利用する、その元となる事実や定義を作った人々が居る訳で、その方達の人生や、業績を蔑ろにすることになるのではないか。中には既に人生を全うされた方も多々居られることと思う。その方々については、蔑ろにされたことについての反論の機会もない。むしろ反論出来ない事を見越して書いている節さえ見える。それはとても卑怯なことではないのか。
秋庭さんでもそうだが、この手の方達のその点が最大の罪悪だと思うので、おかしい事はおかしいと叩くしかないと思う。
この梅原淳氏の著述にかかる追求、長くなるので、以下続編「風のささやき#2」で梅原淳氏の別の著書について論じてみたい。