- ATS
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自動列車停止装置(AutomaticTrainStop)の略称です。JRのATS-Sなどでは、停止(赤)を現示する信号機からある程度手前の位置に列車がさしかかったとき、運転台のベルが警報を発し、運転士が所定の確認扱いをしないと自動的にブレーキがかかって停止させるシステムとなっています。
私鉄などで採用しているものには、信号機で、停止や進行(青)のほか、警戒(黄・黄)、注意(黄)、減速(黄・青)という制限速度を指定したシステム(5灯式)を採用している場合に、列車がそれぞれの制限速度を超えてきたときにはブレーキをかけて制限速度以下にする機能があるものもあります。
普通鉄道構造規則第159条は「鉄道には、自動列車停止装置を設けなければならない。ただし(略)列車の運行状況及び線区の状況により列車運転の安全に支障を及ぼす恐れのない場合は、この限りでない」と規定しています。
- ATC
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自動列車制御装置(AutomaticTrainControl)の略称です。信号の現示に対応した信号電流をレールに流し、列車の車上装置が連続的にこれを受けることで走行速度は信号が示す制限速度以下であるかどうかをチェックし、速度が超過の場合は自動的にブレーキを作動させて制限速度以下に抑える装置です。
- CTC
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列車集中制御装置(CentralizedTrafficControl)の略称です。特定の駅に設けた列車制御所、または運転指令所が各駅での列車発着を指示する信号、ポイント切り換え、列車位置表示などをまとめ、線区の列車運行を集中管理・制御するシステムです。この装置は要員の合理化と列車の安全、正確な運転のため迅速・的確な指令業務を行うのが目的です。
最近はCTCに平常運転時コンピューターのプログラムによりダイヤ通りに列車の進路を自動制御する機能を追加したPTC(プログラム式列車運行制御装置)、さらに列車運行情報に基づき各駅の行先案内掲示と案内放送を自動制御する機能を追加したTTC(列車運行総合制御装置)の導入が進み、運行管理システムは着実に進歩しています。
- ATO
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自動列車運転装置(AutomaticTrainOperation)の略称です。ATCがブレーキを制御する保安装置であるのに対し、列車の運転操作を自動化したシステムです。
ワンマンATOでは、運転士はスタートを指示するボタンを押すだけで、その後は列車の力行(りっこう=加速走行することや、定速走行、惰行(モーターの電気を切ってそれまでの勢いで走ること)、制動操作、定点停止なども自動的に行います。
新交通などの無人ATOでは、更に出発指令から、走行、停止、ドアの開閉までが自動で行われます。
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東京メトロ・南北線や、8月開業のつくばエクスプレス(TX)の全列車が自動列車運転装置で自動運転をしています。
この装置は、お客さまの安全が確認された後でなければ発車できない、停車位置に円滑に停止させる、ブレーキ装置を乗務員が操作した場合には自動運転状態が解除される…などの基準(普通鉄道構造規則第161条)が設けられています。
- ATS-P
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Pはpatternの頭文字。パターン式と言われる「改良型自動列車停止装置」の一つ。停止現示の信号機までの距離に応じて、コンピュータがその列車が止まるまでのブレーキパターンを作り出し、そのパターン速度より速度が超過すると、自動的にブレーキを作用させて信号機の手前で列車を停止させるATS。
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ATS-Sxのような確認扱い不要
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曲線・分岐器の制限速度で動作させる機能もある(逆に言えば、そのための地上子を適切に設置していないと、機能しないことになる)
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信号が進行に変わったり、制限速度以下に列車の速度が下がれば、自動でブレーキが緩解する。
さらに、ATCにはない機能として
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列車番号を地上装置に知らせて、ルートを自動的に選択
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踏切の定時間制御
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列車の性能に応じた信号現示が可能
といったものを持たせることが可能となっている。()
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