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バイオ・サイボーグ

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バイオ・サイボーグ

コンピューター上でエミュレーションされた人間を
人間として認めるかどうか、盛んな議論が繰り返されていた頃、
別種の進歩を繰り広げてきたものがあった。

それはバイオ・サイボーグである。

人間の機械化そのものはメンテナンス、稼動年数の問題で
実用域に達せず失敗に終わったものの、生体そのものをいじることで、
人でありながら人でない存在“亜人種”を生み出すことは、徐々に可能になった。

部品単位で人体の入れ替えがきくようになり、生物化学の許す範囲内で、
強化を行う事が可能になったのである。
これら、新しい亜種の中に、コンピューターと相性の良い、あるいは、
コンピューターのような制御が可能な新たな亜種が現れた。
プログラムの読み込みや、実行、制御が規格化され、一部は機械とコネクト
するための共通設備(目)を持った人類である。

これらは、ウイルス・マイクロマシン(ウイルス形式のマイクロマシン)と
組み合わせて“バイオ・サイボーグになる病”として世に出回り、
そのウイルスを自由に設計し、生み出すウイルスの母、“水素の心臓”を
持つ宿主の出現によって、さらなる飛躍をとげる。

バイオ・サイボーグの中には、知能を強化された
海洋哺乳類や、鴉、犬、猫、蛇などがいた。
これらは最初の準人類と見られ、100年の階級闘争の後に、
ほぼ人権の獲得に成功した。
AIや、エミュレーター人類もこれに加わる。

こうして、多様な“知性”存在の出現に際して、人類は己を万物の霊長、
主役と名乗ることをやめざるをえなかった。
もはや知性は唯一の種族のものではなく、皆のものとなっていた。

ここに、人類を含む“知類”、インテリジェント・レースが誕生し、
太陽系は、宇宙船から動物まで心を持つ、アニミズムな世界となった。
知類の種類はもはや数え切れず、仮想世界と現実世界の双方に生命は広がり、
随分と騒がしい世の中になっている。

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